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ヨンジュンSide
こうして、黙っても居られない。
そう思った勢いで思い切ってシヒョクヒョンに声をかける。
YJ「…ヒョンッ！」
思ったよりおっきな声が出て、シヒョクヒョンがこちらを見た。
PD「ん？どうした、ヨンジュン。」
YJ「ヒョン、雛のことだけど…」
PD「心配か…？」
YJ「はい…。」
それだけ聞いて、また視線を外したヒョン。
このままだと、言いたいことが言えなくなってしまうと、次の言葉を探す。
YJ「ヒョン、そのことで提案があります。」
PD「そうか…」
乗り気じゃないけど、聞いてくれそうな雰囲気…
YJ「ユジンさんを雛と一緒に引き抜いた理由って、彼女に一番近くで雛のことを見守ってもらうためでしょ？そしたら、その彼女の役割、TXT全員でやっちゃだめですか？」
PD「どういうことだ？」
少し身を乗り出して、こちらに向かい合ったヒョン。
これは脈ありかも…
YJ「はい。ヒョンが変わってほしいと思っているのは、BTS先輩方ですよね？TXTには反日がひどい人はいませんし、いっそのことメンバーたちやTXTに関わる全てのスタッフに事情を話して、協力してもらってはどうですか？どっちにしろ、そんなに重い役割をユジンさん一人に任せるのはちょっと違う気がします。彼女だって周りに頼れる人が居たほうが安心でしょ？」
PD「確かにそうだが…。あぁ、分った。今からTXT関係者の全員を会社に集めて会議を開く。勿論、その過程でお前とジミンとジスの関係もバレるし、お前たち姉弟と僕の関係もバレる。お前はそれでも良いんだな？」
YJ「えぇ、僕はそれでもいいですよ。だって、姉はYGの事務所に雛を迎え入れた時、そうやって雛のことを守りましたから。それでも、姉の仕事には特に影響は出なかった。それを知った人たちが、きちんと今まで通りに過ごしてくれれば、問題は特にないはずです。」
PD「分かった。」
こうして、ヒョンに僕の思いはしっかりとどいた。
ヒョンは、スタッフさんたちに会議を開くことをメールや電話で伝え始めた。
その横で、僕も小さくガッツポーズをしながらメンバーのカトクに今から会議を開くと送ってスマホを閉じた。
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作者名：雛
| 作成日時：2021年8月11日 19時
