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重かったあの荷物をひょいと抱え、私に背を向けて戻っていった。
私はその背中をボーッと見つめることしかできなかった。
手元に残ったサインを見ると、전정국と書かれていた。
私は、はぁ...と白い息を吐き、その人に背を向けて店へ戻った。
店長「ありがとう遅かったね。大丈夫だった？」
「はい、なんとか。でも凄い警備でした。もう行きたくないです。」
私のその言葉に、店長はハハハと声を出して笑った。
店長「それならなおさら、Aちゃんに頼まないとなぁ。あのマンションへの配達をしたい子はいくらでもいるんだけど、それは彼らに会いたいからなんだ。君のように興味を持たない子が居てくれてよかったよ！」
「え、ちょ、本当に嫌ですよ？！」
店長「まぁまぁそう言わず。頼むよ。ね？給料上げるから！」
「うっ...それなら...。」
給料を上げる。その言葉だけにつられて、私はこの頼みを承諾してしまった。
数日後、またあのマンションから配達依頼が来た。
当然のごとく私が駆り出され、また重い荷物を抱えて雪道を１人歩いた。
「あの。サインが必要なんですが...」
警備員「配達員でも通すことはできません。」
「だから、この前も言った通り、私はファンじゃないんですって！」
警備員は顔色ひとつ変えず、毅然として扉を開けようとはしない。
そのときだった。
マンションの前に1台の車が止まり、その中から数名の人が出てきた。その姿は皆、この前の人と同じだった。
警備員は、私を突き飛ばすようにして、その人達のために道を開けるよう促した。
「っ...何するんですか！だから、私は別にファンじゃないし、微塵も興味ないんです！！！」
警備員「静かにしなさい。配達を頼まれた部屋のお客様だぞ」
なぜこの人達のために私が道を譲らないと行けないの？同じ人間でしょ？
それに、女性を突き飛ばさせて、こんなに重い荷物まで運ばせて、例の一つもない人たちなんか好きになる訳ないっつーの！
「もう2度と配達頼まないでください！！」
私は声を張り上げて、彼らの横を通り過ぎた。
せいせいするわ。
マンションから少し歩いて、自分の失態に気がついた。
どうしよう。あんなこと言っちゃった...。
あの人達のファンに殺されたらどうしよう。
配達頼まれなきゃ給料上がらないじゃん！
サイン貰い忘れたし！！最悪〜......。
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さくら(プロフ) - すごーく面白いです!!更新楽しみにしておりますので頑張って下さい (2019年5月20日 16時) (
レス) id: 34b8baa826 (このIDを非表示/違反報告)
安定のグクペン - とても面白いです！更新頑張ってください！ (2019年4月4日 10時) (レス) id: 70ba59c1c6 (このIDを非表示/違反報告)
#アユン - ねおさんダメでしょ〜！(オペラ風) この作品めっちゃ好きになったのでこれからも更新頑張ってください! (2019年3月23日 10時) (レス) id: ee42eadec7 (このIDを非表示/違反報告)
ねお(プロフ) - 拾ってる本をエロ本と勘違いしたこの（自分）ピョンテ野郎を誰かまじ叱ってくれ (2019年2月8日 8時) (レス) id: a090a8ec99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：biglove12 | 作成日時：2019年1月27日 3時
