殺人犯に恋をしました .TH 2

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その日の夜。






古びた神社の影に車を停めた。






"今夜私のことを誘拐しに来る筈"
というテヒョンの案で。





テヒョンに拐われるのと裏組織の人達に拐われるのでは訳が違う。







何をされるのか検討が付かない。







JM『あいつらに捕まると、かなり厄介になる…。


拷問や拘束なんて当たり前だし、相手が幼児だろうが何だろうが絶対に手加減しない。


Aが捕らえられたら、多分あいつらは相当のことをするだろうね。


俺らを逆上させるために。』






ジミンはスパイの為、裏組織のこともよく知っている。






だからこそ警戒しているのだ。







TH『…今夜は絶対にAを誘拐されちゃいけない……
例え撃たれたとしても守ろう』









私なんかの為に、テヒョン達は命を捨てる覚悟さえあるのだ。









無力な自分を恨んだ。







何も考えず、ただ死にたいが故にテヒョン達に拐われたが故に、






これまでも、様々な迷惑をかけてしまった。






…私のせいで、再び裏組織に目を付けられて。









　






.







　




もう少し早く命を絶っておけば良かった。









　




皆には悪いけれど、





　




私は裏組織の人達が来たら、大人しく拐われるつもりだ。








　






これ以上ここに居ても、テヒョン達にはただ迷惑をかけるだけだから。




　









出来れば、愛している人に殺されたかった。









最期の瞬間、苦しみの中で幸せを感じていたかった。




　







……だけど、ごめんなさい









何時までもここに居る訳にはいかないから。



　









そして、遂に私達の予想は的中してしまった。

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