殺人犯に恋をしました .TH 2

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生き延びた。

　






というより、わざと急所を外した。

　





　


Aの頭部を貫いた銃弾は、Aの命を奪うことは無かった。


　




だって、俺がそうしたのだから。

　





　


一般的に"死んだ"ことになった俺達は、

　




　


警察や国家の協力で、ひっそりと裏世界で暮らすことになった。

　


　







　


その為、一応、俺らの墓は建っている。

　


　



『…ホソクオッパに申し訳ないな』

　




Aはそう申し訳なさそうに言うけれど。

　



　



「……うーん、そうかな?

　





　


ホソクは、この後もどうせ平和に暮らすんだから。別に大丈夫でしょ」

　







言って、窓の外を見る。


　








窓から見えるのは丁度、俺らの『墓』。

　





　


まぁ、その中に入ってる骨は別の奴の骨だし、実質その墓は空っぽなのだけれど。

　


　




「…」

　


　


そこに花をたむけるのは、ホソク。

　

　









.

　







ジミン。

　

　





あの後、逮捕された。


　


　



刑務所の中で生活する彼は、まだ真実を知らない。


　


　


私がこうして生きていることも、

　

　





警察が私達にずっと協力していることも。

　






　



「…」

　





窓の外、私のお墓。

　







綺麗な花束が、幾つもたむけられているのを見た。


　







多分、ニュースを見て私のことを知った人達のもの。

　






　


「……私の事情なんか一切知らないのに」

　


　



報道された内容だけをただ信じ、花をたむけに来る大勢の人々。

　


　





可哀想だと、そう思った。

　



　




.



ジョングク、ユンギ、ナムジュン、ソクジン。

　


　



皆、今は裏社会で仕事をしている。

　


　



それぞれの役割に合った仕事を。


　



なので、今の家には、テヒョンと二人で暮らしている。

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