雪が降る街、この海で君と。【完】

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JK｢……おじゃま、します｣



おそるおそる玄関に入ってくるジョングク。
初めてなかに入るからか、すごくきょろきょろしてる。……可愛い。



『オムライス、出来てるよ』



すこし微笑んでそう伝えると、



JK｢やった！｣



って、満面の笑みで返事が返ってくるから、
こっちまで嬉しくなる。



ー



二人で｢いただきます｣って言って、
わたしが作ったオムライスを口に運ぶ。
ぱくり、もぐもぐ
そんな効果音が浮かぶようなジョングク。
こどもみたい。



『…どう？』



ちらりとジョングクの顔を見て尋ねてみると、



JK｢美味すぎて、どうしよう。
久しぶりに誰かの手料理食べたから、いますげー感動してる……｣

『なにそれ、嬉しすぎるんですけど……
ってか、手料理久々って、いままで、』

JK｢うん、ほとんどコンビニかファミレスの一番安いメニューとか。｣



ジョングクの｢家に帰りたくない｣という言葉が思い起こされる。
ジョングクの伯母さん、ジョングクにご飯作ってないんだ。



『……そんなんじゃ身体に悪いよ。
これからは、わたしが作ってあげる。オムライスでも、カレーでも、グラタンでも。
だからさ……ここにいなよ。』




ジョングク、わたしが愛をあたえてあげるから。
ジョングクのお母さんやお父さんのぶんも。
温かい温かい愛をあたえてあげるから。

……だって、わたしもジョングクに救われてるんだもん。




JK｢……A、なかないで、｣

『、泣いてない、』



目にたくさん溜まった涙が
こぼれ落ちてしまわないように、下を向いて必死に耐える。
泣くなわたし、今つらいのはジョングクだから。




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