検索窓
今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:39,702 hit

Fake.17 ページ18

拓弥に背中を押されて、さっき海と別れた場所に戻ってきた…のはいいものの、



『やっぱりいないよね、』



あれから何十分も経っていることもあり、もちろんいるはずもなくて。



とぼとぼ来た道を引き返そうとしたその時、



海「A!」



後ろを振り向くと、息を切らした海の姿が。



えっ…どうして、



『帰ったんじゃなかったの、?』



海「入口のところでAがすごい勢いで走って行くのが見えたから…」



『そうだったんだ。ごめん、全然気付かなかった…』



海「全然いいよ。それよりどうしたの?何か落とし物でもした?」



不思議そうに私の顔を覗き込む海を黙って見つめる私。



海「ん?どしたの?」



何も言わない私に、そう優しく尋ねてくれる海が本当に愛しくて。



だけど、“この関係はもう終わってしまったんだ…”
そう考えた瞬間、涙がすっと頬を伝った。



海「えっ、A?何で…?」



『…嫌なの、』



海「えっ?」



『…海と離れたくない。ずっと一緒にいたいの。』



ぽつりとそう呟いた途端、想いとともにますます涙が溢れてきて。



そんな自分を隠すように、そっと俯いた。



海「…それ、ほんと?」



上の方から、少し不安げな声でそう尋ねる海。



こくん、と小さく頷くと、そっと頬を包み込まれた。



海「A、ごめんな。」



『海…』



海「ほんとは、嘘なんだ。」



『、嘘?』



海「最低だって思われるかもしれないけど…」



“俺の話、聞いてくれる?”


不安げにそう話す海に、私は黙って頷いた。

Fake.18→←Fake.16



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
167人がお気に入り
設定タグ:超特急 , カイ , タクヤ   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

れな(プロフ) - 楽しみです!!! (2017年1月13日 18時) (レス) id: 94ec8d74ae (このIDを非表示/違反報告)
Nozomi(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!!そう言って頂けて本当に嬉しいです。更新頑張ります♪ (2017年1月13日 8時) (レス) id: cbc88a5c7a (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 更新待ってます!!!!!!!!とてもたのしみです!!!!!!!! (2017年1月13日 1時) (レス) id: 94ec8d74ae (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:Nozomi | 作成日時:2016年7月9日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。