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そう、また泣かせたのだ。


2日に一回には目にする光景である。クロロはハクアの隣に立つとぽんぽんと頭を撫でた。



「顔を上げろ ハクア」


「…僕だって、こんなはずじゃ」


「気晴らしに誰かと買い物でもしてきたらどうだ」



服とか 本とか、と提案する。


彼女に欲しいものがあれば、の話だが。



「ねぇ これ見て」



ばさり、と頭の上に落とされる資料。


グラスィドールを睨みつけながら開いたそれ。掲載されていたものに目を奪われた。



美しい緋色、こんな色は初めて見た。


殺風景な街の景色に目が慣れてしまっているのか、鮮明に見えた。



「何これ」


「綺麗でしょ?」

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作者名:クヴァール&くろのちか x他1人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月21日 17時

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