番外編:森、紅葉、エリス ページ33
「帯が緩んでおるぞ。
ちょいと止まり。」
エリスの帯をキュッと締める。
「キツく無いかの?」
「えぇ、大丈夫よ!ありがと!」
此の子はこんなに良い子なのに…
如何して鷗外殿は…
「エリスちゃん、カキ氷買って来たよ。
紅葉くんもね。」
赤、黄、青と色付いた、
三つのカキ氷。
「じゃあ、3人で何処かに座って食べましょ!」
黄色のカキ氷を手渡される。
「うふふ。
美味しいわね!」
既に食べ始めていたエリスの隣に座り、
もう片方の隣に鷗外殿が座った。
「美味しいのう。」
「そうだねぇ。」
「他の味も食べたいわ!
少し頂戴?」
「
ほれ。」
酸っぱくて美味しいわ!と、
梶井が喜びそうな事を云うエリス。
「リンタロウのも!」
「はい。私のはブルーハワイだね。」
良く分かんないけど美味しいわ!と一言。
ありがちじゃな。
「私のもあげるわね。はい!」
「おや、呉れるのかえ?
じゃあ頂くとするかのう…」
エリスのカキ氷は苺。
「甘くて美味しいのう。」
「でしょう?
ほら、リンタロウも!」
「有難う!!!エリスちゃん!!!」
喜ぶ方が違う気がするがの…
「紅葉くんも私の食べるかい?」
「…貰うとするかのう…
鷗外殿も食べるかえ?」
「貰うよ。」
…ブルーハワイは良く分からぬ味じゃの…
ーー
「…先刻振りじゃの、童等。」
「あ、紅葉さん。」
確か、渚とカエデと云ったかのう…?
「エリスや、ボール掬いやるかえ?」
「やるわ!」
「君達、教えてあげて呉れるかい?
おじさん、此の子に。」
ポイを貰って3人で楽しそうに笑っているエリス。
お陰で鷗外殿と二人になる。
「祭りは久々じゃのう。」
「私もだよ。
今年も行かない積りだったしね。
紅葉くんが連れ出して呉れたお陰だよ。」
「礼には及ばぬ。
私も来たかったからのう。」
一番はあの親子の為じゃがの…
「ど、如何したんだい?紅葉くん。
今日はやけに素直で消極的じゃないか。」
「…五月蝿い。」
「…其れは、君の顔が赤いのも何か関係あるのかい?」
何でも見抜きおって…
「なんで顔が赤いのだい?
なぁに?熱でもあるの?」
ニヤニヤしおって…
「ちっとは黙らぬか、此の中年。」
「…あ、花火。」
夜空に綺麗に色付いた花火が映って…其の侭消えた。
「…闇の花より、花火になりたかったのう…」
鷗外殿に聞こえていたかは分からないが、
何故か、手を握られた。
90人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
*sugar* - こんにちは〜!2021年のお誕生日おめでとうございます!これからも頑張ってください! (2021年1月18日 16時) (レス) id: c71c96e89f (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ。 - 黒咲椿さん» やざじいでずねぇぇぇ( ;∀;)頑張ります!!!! (2019年1月22日 0時) (レス) id: 830fe45671 (このIDを非表示/違反報告)
黒咲椿(プロフ) - みるくれーぷ。さん» いえいえ、これからも頑張ってください! (2019年1月21日 6時) (レス) id: ce4172799b (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ。 - 黒咲椿さん» あ、すみません…今になってめっちゃ言葉おかしいの分かりました。なんで有難うございますって二回続けたんだ…すみません!!! (2019年1月21日 6時) (レス) id: 830fe45671 (このIDを非表示/違反報告)
みるくれーぷ。 - 黒咲椿さん» 有難う御座います。祝ってくれて有難う御座います! (2019年1月20日 17時) (レス) id: 830fe45671 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みるくれーぷ。 | 作成日時:2018年12月6日 20時