14.Boy_夢 ページ14
なんだか、ヒョンの言いたいことは分かるような気がした。
夢を叶えたら何もしなくていいわけじゃない。夢を叶えても、その先にある高みを目指していかなきゃいけない。いかなきゃ、だなんて、ものに憧れ夢を抱くことはmustの話では無いような気もするけど、でもそうしなきゃ周りにいる人はいなくなってしまう。ずっと努力をしている姿を見せ続けないと、周りの人は応援してくれないものだ。
そんなの、あのオーディション番組に出ている時に心臓が恐怖で縮んでしまうのではないかというくらいに実感した。
夢を叶えるまでに、人は色んなものを犠牲にする。
夢が叶うまでだから。叶ったら、やりたいこと沢山やろう。それを糧に人は頑張る。でも、彼らは知らない。夢を叶えたその先でも、まだ色んなものを犠牲にしなければならないことを。
だからといってそれを実感した人は、夢を追う人にそんなことは言わない。なぜかってそりゃ、夢を追う人の姿が、懐かしさや羨ましさだけじゃなくて妬みでさえも抱いてしまうくらい輝かしいから。
言わない、じゃなくて、言えない、の方が正しいのかもしれない。
きっとヒョンも、僕と同じ気持ちだ。この職に就いている僕達は余計、そういう運命なのかもしれない。
｢…僕、そこのコンビニでラーメン買ってくるよ｣
｢分かった。すぐ帰ってこいよ。俺スクールの中覗いてみるわ｣
一旦ウジニヒョンと別れて、目の前にあったコンビニに入る。辛いものを食べたいと思うのは相変わらずで自然と足はラーメンが置いてある棚へと向かう。
そう、これこれ。ゼロベースやってた時にジフニヒョンが食べてたヤツ。これが一番辛くて、疲れてる時にはなお食べたくなるんだよね。
迷いもなく明らかに辛そうなパッケージのそれを取って、ウジニヒョンにも何か買っておこうかと首を傾げて考えていると、鏡に映った自分の後ろに、見覚えのある姿が見えた。背中を僕に向けていたのだけど、僕と同じように首を傾げて飲み物が置いてある棚の前に立っている。
なぜか、心臓が大きく波打った。
気のせいだろう、まさかここで会うなんて。しかも相手はペンだ。他の人に夜遅くにペンと密会しているだなんて勘違いされたらたまったもんじゃない。
僕らの花道は、まだこれからなのに。
そう心に強く言い聞かせて、相手に気づかれぬようにそそくさと会計をしてコンビニを出た。
つもりだった。
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gumi - ルリアさん» お返事遅くなって申し訳ありません;; 今日は休みだったのでたくさん更新できました^^ はい！頑張ります！ (2019年7月7日 17時) (
レス) id: 0228b74d8d (このIDを非表示/違反報告)
ルリア(プロフ) - うわぁ！たくさん投稿してくれてありがとうございます！どんどん話が進んでって楽しくなっているのでこれからも頑張ってください！ (2019年6月16日 11時) (レス) id: c7ec6efbc7 (このIDを非表示/違反報告)
gumi - ルリアさん» わぁー！ありがとうございます！嬉しいです！はい！更新頑張るので楽しみに待っていてください^^ (2019年6月16日 3時) (レス) id: 574c7b7109 (このIDを非表示/違反報告)
ルリア(プロフ) - すごく面白いので、もっと投稿して欲しいです！頑張ってください！ (2019年6月15日 22時) (レス) id: c7ec6efbc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：gumi | 作成日時：2019年6月15日 16時
