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俺達の順番は結構早いみたいで、スターレベルテストが始まって
すぐに舞台袖の方に案内された。
『...俺達なら上手くやれる、変な心配事も焦りも何もいらない!
同じ事務所の奴らに"こいつらには敵わない"って思わせてやるぞ!
WAKE ONE Gグループ、ファイティン!!!』
「「「ファイティン!!!」」」
『......で、さっきの決めたやつほんとにやんの?』
アントニー「も〜ヒョン台無しだよ〜!」
ハルト「当たり前じゃん全員でやるんだからね!」
『えぇ...』
ミン「俺もちょっと恥ずいけど、頑張ろうねヒョン」
『...はい』
アントニー「レッツゴ〜〜〜!!」
前にいるハルトの肩に手を置いて、アントニーの掛け声でみんなで
駆け足でトンネルを抜ける。
この子達なら年齢的に可愛らしくていいと思うが、俺は今年で
26になるんだぞ。
アラサーのおっさんが未成年に混ざってこんな事してたら普通
に考えてやばいだろ。
と、アイドルらしからぬ事を考えてしまう。
こればかりは仕方ない。
ソクフン「自己紹介をお願いします」
アントニー「溢れる魅力!」
ミン「爽やかなエナジー!」
ハルト「パワフルなダンスで!」
『皆さんを!』
『「「「虜にします!!」」」』
あぁ、終わった。
死ぬほど恥ずかしい。
ヨンジュン「懐かしい顔がいますね、ちょっと表情が死んでるけど笑」
リップJ「Aくん!一度生で見てみたかったのよ〜!」
ハンビョル「実物を見た感想は?」
リップJ「想像以上のビジュアル!生が1番綺麗ってよっぽどよ」
グヨン「彼はもうすっぴんから完成してるからね」
ソクフン「...表に姿を現すのは実に1年振りですが、久々にステージに
立ってみてどうですか?」
1年。
自分の中ではあまり深く考えてはいなかったが、ソクフンマスター
にそう言われて、随分と長い間、俺は表舞台から姿を消していた
んだなと。
そう思った。
『...正直に言えば、まだ少し落ち着かない気持ちもあります。
でも、隣に頼もしいこの子達がいるから、怖くはありません。
きっと俺の事を知っている人は多くいると思うし、期待もそれなり
にはされていると自覚しているので......
期待以上のものをお見せできるよう、頑張りたいと思います』
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作者名:めいびー | 作成日時:2023年4月6日 1時