木刀振り回したら蛞蝓に直撃した。【中原中也】【紺の時代】

飽きて投げた ページ1

My name is Biwa.


※以後、日本語でお送り致します。


先刻通り、彼女の名前はビワ。


何処の団体にも属さず、独自で剣の才を磨き、個人では万年全国優勝を誇っている実力者。


そんな彼女。


馬鹿だ。


所謂、脳味噌筋肉と云った処だ。


馬鹿と云うか、何と云うか。


緩い。


ぼけ〜、っとした感じの少女だ。


容姿も優れており、才色兼備と云う言葉が迚似合う。


が。


武の才が有っても、学の才がめっきり存在していない為、"半"才色兼備と云った処か。


そんな彼女、今日は港にて木刀の稽古中で在る。


何故港か。


単純に、家でやると窓を割り、壁を突き破るからだ。


家と云うが、彼女に血縁者は居ない。


高校生の身にして、絶賛独り暮らし中なのだった。


高校生と云っても、歳だけだ。


高校には通っていない。


『えい』


ビワは、力強く木刀を投げた。


無論、木刀を投げる様な型なんぞ存在しない。


木刀の稽古に飽きたビワが、唯単に木刀を投げたのだった。


空中を斬る木刀は、進み乍も、ずっと遠くに落下して行く。














________________ガツンッ。







鳴ってはいけない音がした。

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