検索窓
今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:30,683 hit

#10 ページ10

リュウトがいってから数秒後。

「シュウタ、いってないだろ?好きにしていいよ…」

リュウトの激甘な誘惑。

シュウタはそれに負けたのだと思う。

カシャっとベルトを外す音、多分ズボンを脱いでいるであろう布の擦れる音がする。

「そうさせてもらうよ」

その言葉を最後に私はその場から立ち去った。

帰宅した後もぼーっとソファーに座ってただただ余韻に浸った。

*******

それは雲行きが怪しい日の出来事。

もうすぐテスト勉強期間に入り、部活がお休みになるため、私はテスト前最後に部室へと訪問した。

部室にはユウマとリョウスケ、ツバサの3人がいてどこか冷たい空気を感じる。

まだ午後四時なのに薄暗い。

天気が悪いのもあるが、秋が近づいてきたのかもしれない。

秋の学校行事といえば文化祭。

私はずっと前からこの部ではどんなお店を出すのかな、と胸を膨らませワクワクしているので楽しみだ。

部室の重くてひんやりとした静けさを破ったのは、部長のユウマだった。

「なぁ、そろそろ白黒ハッキリしようや」

ユウマは椅子からガタッと飛び上がる。

リョウスケは、「んー?」と寝起きの猫のようにのんびりと伸びていた。

ツバサはユウマが言っていることを一瞬で察したようで、目付きを鋭くする。

もしかしてリョウスケもあんな態度だけど分かってて、私だけが話についていけていないのかもと焦ってしまう。

「リョウスケ…、分かっとるかもしれへんけどなぁ。俺とツバサはお前のこと好きなんや」

いつもチャラチャラしているユウマからは、想像できない真面目な姿。

よっぽとリョウスケを愛しているのだろう。

「僕も好きぃ……」

寝ぼけているのか、鈍感なのか、あるいはどちらも当てはまるのか。

曖昧な態度をみせるリョウスケ。

全く、有名ホストの弟だというのに。

しかし、兄に影響されず、自分らしく生きているリョウスケが美しくみえた。

「ちゃうねん。俺はもう限界なんよ。リョウスケと恋人の関係になりたいんや」

ちゃんと思いが伝わらなかったので、少しキレ口調のユウマ。

ユウマの意見に頷いているツバサ。

私は別に選ばなくてもいいと思うけど。

でも、三角関係は萌える、と腐女子の私は興奮に至った。

#11→←#9



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (70 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
48人がお気に入り
設定タグ:名前変換オリジナル , BL , 一次創作   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

永遠の5ちゃいだよ - 最高すぎます!あー幸せ (2022年2月8日 15時) (レス) @page11 id: 5ea1d8bd69 (このIDを非表示/違反報告)
くちもうふ - 何か私のノドから私でも聞いた事ない声が出ました.その位最高という事ですね!ニヤニヤが止まりませぬ…続きが楽しみです!! (2021年4月1日 12時) (レス) id: 3d568debde (このIDを非表示/違反報告)
苺の王子推し - 続き気になります! (2021年3月26日 22時) (レス) id: 2497fd4f55 (このIDを非表示/違反報告)
lemonsquash(プロフ) - マミ@ポ女さん» 更新最近できてないので頑張りますね (2021年3月17日 17時) (レス) id: f394f24743 (このIDを非表示/違反報告)
lemonsquash(プロフ) - 澪@橙苺王子様推しさん» リア友に勧められたのは凄いですねw私も苺の王子様推してますよ、仲間です!! (2021年3月17日 17時) (レス) id: f394f24743 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:lemonsquash | 作成日時:2021年3月8日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。