宴 ページ50
エーデルガルトや学級のみんなはいつものことだ、と見慣れている様子だったがAはこの学級での課題が今回が初のため、ポカーンとした表情で一連の様子を見つめていた。
ベルナデッタが暴れる
↓
武器が敵に当たる
↓
気絶&永眠
人間、危険な時は何だって出来るものなのだということが分かり、Aはようやく我に返った。気絶、または死んでいる盗賊の懐にしまってある金品を取り返したあと、彼らの拠点を探し当ててそこに集められていた物も全て回収した。
「ありがとうございます！お礼にこれを。この村にしか咲かない貴重な花と、村に余っている財産の半分を。花の方は大したお金にはならないのですが……」
「いいのよ、士官学校の課題としてやったことだしお礼のためにやったことではないから。財産の方は持っていなさい。花はありがたく受け取っておくわ」
エーデルガルトは村人から一輪の花を受け取って、それを隣にいるAの頭に優しく挿した。花好きだということを知っているからあげたのか、似合いそうだからあげたのかは分からないが、エーデルガルトの笑顔を見てAも同じように笑った。
「あの、もう陽は沈み始めているのでよければ村に一泊なさってください。ろくなお礼が出来なかったので、これくらいのお礼はさせていただきたいのです」
もう帰ろう、と手綱を掴み始めていたみんなを引き留めた村人はそう言って、その話の内容を聞いた別の村人がどんどん他の村人に話を広めていった。村中にその事が伝わってしまい、今日は帰らずにありがたく泊まらせてもらうべきか、と考えていると「泊まって来なさいよ」とエーデルガルトは背中をポンッと押した。
「私とヒューベルトはせっかく帝国内に来たことだし、皇女としての務めをしてくるから帝都に向かうわ。貴方たちは遠慮せずに泊まってきて。どうせ明日にはまた大修道院で会えるのだから」
『……分かった。じゃあ、また明日』
来た道を戻っていくエーデルガルトとヒューベルトに手を振ったあと、Aは残ったみんなと一緒に村の中に入り、宴をする、と言い張る村人たちを手伝って一夜を過ごした。
しかし、慣れない環境で寝る、ということがAには出来ず夜はずっと起きていた。
今宵は蒼い空に満月が浮かんでいる。どこから見ても変わらないあの月は、何年経っても、何十年、何百年、何千年経とうと、変わらずいるのだろうか。
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楓 - 餅さん» ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。分からないところを分かるまで解くのは本当に大変だということが分かります。二月の入試、応援しています。お褒めの言葉をわざわざありがとうございました。これからも頑張っていきます。 (2020年1月24日 17時) (
レス) id: da7e11619f (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 合格おめでとうございます。私も2月の初旬に入試があり、今年度が中学最後の冬になる者ですが、書き方等が中学生のそれよりもはるかに高いのでまさか同い年とは思っておらず、現在とてもびっくりしております。学年末、頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 5c9f4852bc (このIDを非表示/違反報告)
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