ベルナデッタ ページ49
＊
馬を使って全力で駆ければルミール村までそう時間はかからない。ディミトリたちを追いかけるようにルミール村を通りかかると、そこには狂ったように攻撃し合う村人の姿があった。これもシァミアたちの言っていた疫病の類いなのだろうか。
「ここは
『だといいんたけど……』
遠目で見ていたAたちは、村が現在こうなっている原因は後程先生たちに聞こう、という考えに至って遥か南へと進行していった。だが、手繰り寄せられるような感覚がしてAは馬を駆けながら何度も後ろを振り返った。
誰かに、呼ばれている？
そんなわけないか、と顔を前に向けて速度を上げる。もう村からはかなり離れたのだから、声が聞こえるはずなんてない。空耳だろう。それはAの思い違いだっただろうか。
＊
「ルミール村よりよっぽどマシね。それでも近くにある村からは金品など金目のものは盗まれていたけれど」
『奪い返して村人たちに返すまで、帰れないってことか』
馬を降りてジェミニに手綱を預けたAは、尻目で背後の木の裏に隠れている者の気配を感じ取って『いるね』と小声で呟いた。ええ、と言いながらエーデルガルトは学級のみんな一人一人に視線を向けて合図し、エーデルガルトの口が3、2、1と開いた瞬間、同時に振り返って飛び出した。
木の裏だけでなく草むらや崖の上にも隠れていたようで思ったよりも敵が多く、それぞれ二対一という不利な状況下で戦っていた。ベルナデッタのことだから腰を抜かして立ち上がれないのでは、と心配して彼女に視線を向けると、思った通り尻をつけながら後退していた。
「は、はわわわわわわ！！ベ、ベルは何にもしてないですよぉぉおおおおお！！こ、来ないでぇぇえええええ！！」
怖がって何も出来ないベルナデッタを加勢しようと足を踏み出した。その時だった。
ベルナデッタは持っていた矢を無作為に放ち、そのあと弓をブンブンと乱暴に振り回して敵の頭や顎にぶつけていった。みるみるうちに敵はどんどん地面の上で眠りにつき、武器のぶつかり合う音なんてすぐに消え去った。
「ひ、ひぇぇええええええ！！って、あ、あれっ！？何で！？いつの間にか敵が倒れちゃってる！！」
しかもこれが無意識だとは。恐るべし、ベルナデッタ。
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楓 - 餅さん» ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。分からないところを分かるまで解くのは本当に大変だということが分かります。二月の入試、応援しています。お褒めの言葉をわざわざありがとうございました。これからも頑張っていきます。 (2020年1月24日 17時) (
レス) id: da7e11619f (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 合格おめでとうございます。私も2月の初旬に入試があり、今年度が中学最後の冬になる者ですが、書き方等が中学生のそれよりもはるかに高いのでまさか同い年とは思っておらず、現在とてもびっくりしております。学年末、頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 5c9f4852bc (このIDを非表示/違反報告)
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