嬉しさが破壊を呼ぶ ページ37
＊
『よし！』
「わあ、すごいよ。僕たち最近特訓真面目に取り組んでたし、調子良かったもんね」
その一週間後、
突然言い出す者だから戸惑う者が多かったが、真面目に勉強と訓練をしているAとリンハルトは軽々と合格を貰ってメイジからウォーロックに昇格。昇格したお陰で魔力が増え、Aは新たな魔法でも覚えようかと少し上機嫌になっていた。
「魔法に関しては申し分ない成績ね。他の技量も十分身についているし言うことなしよ。強いて言うなら飛行をもう少し極めて見てはどうかしら」
『これでもペトラに何度か一緒に訓練してもらってるんだけどね』
苦手を克服したいとどんなに思っていても苦手は中々克服出来ない。乗れないことはないのだが、上手くコントロール出来ない、という欠点があるため毎日欠かさずペガサスの世話はしている。なのにペガサスはAの言うことを聞いてくれないのだ。
「相性が良くないのかもね。Aの場合、ペガサスじゃなくてドラゴンの方が相性いいんじゃないかな」
二人で悩む素振りをしていると、そばにいたリンハルトが意見を出したため、エーデルガルトは「あり得るわね」と言って頷いた。確かに、Aの性格や得意な武器からしてペガサスは合わない。宙を軽やかに舞う、なんてガラじゃない。
だが、勇ましく力強いドラゴンならどうだ。ドラゴンとAの組み合わせは相手にプレッシャーを感じさせることだろう。
「まあ、考えておいて。この学級にいる間はウォーロックでいいわ」
最近楽しそうに魔法の訓練をしているAの姿を見るのが嬉しいらしく、エーデルガルトは珍しくふふっと笑みを浮かべていた。彼女は彼女なりに忙しいらしくすぐに去ってしまったが、Aは早速覚えた魔法を使ってみたい、と言い出してリンハルトを連れて訓練場に向かった。
＊
「……何があったのか、一応聞いておこうか」
今、三人の級長とセテス、先生、フレンの前で色んな生徒の視線を浴びながらAは凛とした表情で立っていた。
『私の魔力が強すぎて壁が吹き飛んだ』
今Aが言った通り、膨大な魔力のせいでガルグ=マクの訓練場の壁が一部壊れて吹き飛んでしまったのだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 8人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
楓 - 餅さん» ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。分からないところを分かるまで解くのは本当に大変だということが分かります。二月の入試、応援しています。お褒めの言葉をわざわざありがとうございました。これからも頑張っていきます。 (2020年1月24日 17時) (
レス) id: da7e11619f (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 合格おめでとうございます。私も2月の初旬に入試があり、今年度が中学最後の冬になる者ですが、書き方等が中学生のそれよりもはるかに高いのでまさか同い年とは思っておらず、現在とてもびっくりしております。学年末、頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 5c9f4852bc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
