プライド ページ17
『きゃー、助けてー』
棒読みの中でも本当に気持ちのこもっていない発言をしながらAはフェルディナントの手をパシッと弾いた。ザマアミロとでも言いたげな彼女を見てフェルディナントはピキピキと青筋を浮かべる。
「そんな嘘くさい演技に騙されると思っているのか？私を騙したいのならもっと演技力を極めてくるんだな！」
『興味ない。演技にも貴方にも。帰れ』
口が悪い、と批評を受けてもAはフェルディナントと仲良くする気はないらしい。よりにもよって何でプライドの高くしつこいフェルディナントが転入してくるんだ、とAはわざと盛大なため息をつく。
『レオニーとカスパルとリシテアは歓迎するよ。真面目で友達想いのいい子だから。でもアンタはプライドの高さを競い合うでしょ。プライドを持つことは悪いことではないけど、プライドを競ってるところは見てて暑苦しいし面倒だから歓迎出来ない』
「言い切るなあ……」
まあまあ、と機嫌を直してもらえるように宥めるシルヴァン。何でシルヴァンが宥めているんだ、と思いつつも眉間に皺を寄せて機嫌が悪そうに腕を組むA。Aの機嫌は中々直らないと知っているため、
「では、プライドで競うことを止めれば良いのだな？」
『出来ると思ってないけど』
そろそろ止めてあげろ、とディミトリの制止がかかるとAは素直に言うことを聞いてフェルディナントの話を遮るのではなく聞いてあげた。しかし視線は相変わらず冷たい。
「今回の鷲獅子戦を終えて、私は思ったのだ。この学級でこそ高みを目指せるのではないかと。そしてそう思ったのは、A、君の戦いを見たからだ」
『……私の戦いとみんなの戦いはどこか違ったわけ』
「実際に戦争を体験したことのある者のような戦い方だった」
洞察力だけは認めてあげようかな、と思いながらAはフェルディナントに向かってやんわりと微笑み『追い出されないように頑張れば』と優しさの込められていない言葉をかけた。それでも、優しく微笑んでくれていたためフェルディナントも笑顔を返した。
素直ではない彼女に、太陽のように眩しい笑顔を。
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楓 - 餅さん» ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。分からないところを分かるまで解くのは本当に大変だということが分かります。二月の入試、応援しています。お褒めの言葉をわざわざありがとうございました。これからも頑張っていきます。 (2020年1月24日 17時) (
レス) id: da7e11619f (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 合格おめでとうございます。私も2月の初旬に入試があり、今年度が中学最後の冬になる者ですが、書き方等が中学生のそれよりもはるかに高いのでまさか同い年とは思っておらず、現在とてもびっくりしております。学年末、頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 5c9f4852bc (このIDを非表示/違反報告)
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