距離感 ページ13
＊
翌日の
教室の一番前の席に突っ伏しているAの後ろ姿、その近くの壁に背をつけ寄りかかっているジェミニ、教室の入り口の真横にある壁に寄りかかって二人を見つめるメイア、教室の一番後ろでしょんぼりとしているフレン。
「ど、どうするのこの空気」
「なんとかしろ、猪」
「フェリクス、お前には何とかするという気はないのか」
「ないな」
ズーンと重々しい効果音のつきそうないつもと違った雰囲気を纏う教室に「あらあら〜」といつも通りの穏やかな声が響き渡りAとジェミニ、メイア、フレン以外の全員が振り返った。メルセデスと先生が教室に入ってきて「こんなところに立ってどうしたの〜？」と入り口を塞いでいる一行に問いかける。
「昨日の夕食の事があったからか、四人の様子がいつもより沈んでいるようなんだ」
「フレンとA、ジェミニ様とメイアの距離感が……ね？」
それぞれ10メートルくらい離れているのではないだろうか。にしてもどうしてメイアとジェミニまで、と物理的距離を見た先生はAの方へ足を進めようとしたが、パシッとメイアに腕を掴まれたためピタリと足を止めてメイアへ顔だけを向けた。
「寝てるみたいだから起こさないであげて。昨日は眠れなくて、つい三十分前に寝たみたいなのよ」
「眠れなかったって、やはり昨日のことを気にして？」
いいえ、と言いながらメイアはディミトリから視線を逸らしてジェミニの方へと向けた。すると二人の視線がバチッと重なり、ジェミニが先に視線を逸らした。あからさまに避けられメイアはショックを受けたのか、壁に体を伝わらせながらズルズルと崩れ落ちていく。
「……私、昨日ジェミニが一番気にしてることを口にしてしまったから、きっと怒ってるのよ。禁句よ禁句。しばらく絶縁されると思うわ」
「絶縁にしばらくも何もないと思うが……Aはどうなんだ？」
「一人じゃ寝れないみたいなのよ。理由は聞かされてないからジェミニに聞いてちょうだい」
顔に手を当てて壁に体を預けるメイアに寄り添うアネットとアッシュ。いつも仲が良かった側近二人組の喧嘩を見たみんなは助力してあげたいと思っていたが、一番適役なのはきっとAだろう。
しかしその本人は呑気に寝てしまっていた。
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楓 - 餅さん» ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。分からないところを分かるまで解くのは本当に大変だということが分かります。二月の入試、応援しています。お褒めの言葉をわざわざありがとうございました。これからも頑張っていきます。 (2020年1月24日 17時) (
レス) id: da7e11619f (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 合格おめでとうございます。私も2月の初旬に入試があり、今年度が中学最後の冬になる者ですが、書き方等が中学生のそれよりもはるかに高いのでまさか同い年とは思っておらず、現在とてもびっくりしております。学年末、頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 5c9f4852bc (このIDを非表示/違反報告)
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