同じ目線 ページ8
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月あかりがカーテンの隙間から入ってきて、Aの顔を照らした。ムクリと起き上がるが中々脳が覚めない。冷たい水で顔を洗って覚まそうとしたAは、着替えて洗面所へと足を進めた。
誰も起きていない時間帯のため、当たり前だが洗面所には誰もいなかった。蛇口を捻って水を出し、バシャバシャと顔を洗う。濡れた顔を洗いたてのタオルでしっかり拭き、水気を吸い取った。
そしていつものように訓練場へと向かう。覚醒しきっていない脳を起こすべく、軽く宙を一回転しようとした。が、訓練場に一つの影が見えたため、剣を引き抜こうと身構えた。
「A……？」
『殿下……？こんな時間に何をなさっているのですか。』
ディミトリはそれはこっちのセリフだ、と言うがAは、今質問しているのは私ですと言って聞こうとしなかった。ディミトリはシルヴァンのように口ごもらせて「それは……」と言いたくなさそうに呟く。
『寝不足は疲労の元ですよ。夜更かしするなとは言いませんが、せめて護衛をつけて行動なさってください。』
「しかし、それではドゥドゥーに迷惑をかけてしまうだろ？俺の私情にドゥドゥーを巻き込むわけにはいかない。」
『ドゥドゥーの場合、殿下の身に何かあれば、まず自分を責めると思いますが。』
殿下の判断ならもう何も言いませんが、と言ってAは髪を高く結ぶ。ギュッと結び終わると同時に「なぁ」とディミトリがAに声をかけた。
「その堅苦しい話し方どうにかならないか？敬ってくれるのは立場上仕方ないかもしれない。だが、昔はもっと親近感があっただろ？」
『……それだけ私たちは成長した、という事です。いくら殿下の頼みでもそれは聞けません。』
長年の間で皆変わったのだ。子供じみた喧嘩をしていたことも、羞恥心など知らずはしゃぎまわっていた日々はもう過ぎたことであり、立派な大人へと育ってゆく。ディミトリを見る目も変わってきているのだ。彼は友達とは言い表せない存在で、国王となる者なのだから。
『……殿下、そんなに落ち込まれても困ります。』
「いや、少し考え事をしていたんだ。俺が王族でなければ、お前は前のように接してくれるのか、と。」
そこまでして前のように接してほしいのか、と呆れてしまいそうになるが、確かに仲間には同じ目線で話しかけてもらいたい、という気持ちは同じ王族として理解できた。
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イナアレオリ - 楓様この小説とっても読みごたえがあって私好みの作品です\(//∇//)\私のワガママなのですが，月光の姫の小説のパスワードを教えてくださいm(_ _)m月光の姫の小説も私のお気に入り小説なのでお願いします！ワガママ言って本当にすいません (2021年8月16日 23時) (
レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 冬木さん» その事に関しては一応以前伝えておいたのですが、更新と同時にページの関係で消しており、また後に時間がある時に修正する……という風に閲覧者様にはお伝えしていますので、しばらくお待ちください。 (2020年8月12日 9時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
冬木 - 国名とか主人公の苗字とかに赤髪の白雪姫の要素が入っているので、明記しておいた方がいいと思います (2020年8月12日 2時) (レス) id: 4c70962f8d (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ねこみや梓さん» すみません、王妃であってます。ご指摘ありがとうございます (2020年6月7日 13時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 主人公の母親は王女じゃなくて王妃だと思います。王女だと王様の娘という意味だったと思うので。間違ってたらすみません。 (2020年6月7日 12時) (レス) id: 376aefe0b2 (このIDを非表示/違反報告)
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