頼み ページ6
＊
「Aに謝りたい？」
呼び出すくらい大事な用なのかと思ったが何だその内容は、とディミトリはため息混じりの声を漏らす。謝りたいのなら謝ればいいじゃないか、と言うが「そうなんですけど……」といつものような自信有り気な声ではなく、頼りない声を出したシルヴァン。
「俺、お嬢さんを怒らせてばかりだから、きっとお嬢さん顔すら見たくないんだと思うんです。もしかしたら声すら聞きたくないのかも……」
「流石にそこまではないと思うが……。それで？お前は俺に何を望んでいるんだ。」
「だから、協力してほしいんです！殿下に頼むほどの事ではないということは分かっていますが、この
Aは基本誰とでも仲が良く、一番仲が良い人はこの人だ、と特定の人を特別視することはない。その為たとえ王子であるディミトリでもクラスメイトと対等に見ている。だが、シルヴァンにはAと一番仲が良い人物がディミトリに見えていたらしい。
「協力に関しては別に構わないが……一つお前に言っておかなければならない事がある。」
「え、何ですか？もしかして、女の子を口説きやすくする方法とかですか？」
頭の後ろで手を組み、アハハと笑いながら話すシルヴァン。ディミトリは真剣な表情で「それだ」と言い、シルヴァンに説教を始めた。
「お前はいつもそんな態度を取っているが、謝る時はもっと緊張感を持って真剣に謝るものだ。でなければ相手はいつまでたっても許してはくれないぞ。」
「って言われてもですね……」
「それが出来ないのなら許してもらえないままだがいいのか？」
うっ……と言葉を詰まらせるシルヴァン。真剣に謝る、ということが慣れていないため多少抵抗があるが、自分が巻いた種だ。ならば仕方ない、と"真剣に"謝る、ということを決意した。
＊
「皆、Aを知らないか？」
色んなところを探し回ってもAの姿が見つからず、食堂に集まっていた皆にAを見かけていないか問いかけた。皆は顔を見合わせて首を横に振る。そんな中、イングリットは顎に手を当てながら「そういえば」と口を開いた。
「この時間は、いつもだいたい自室に戻って勉強しているか、訓練場にいます。」
「二択か……分かった。探してみよう。」
怒っていたからストレス発散に訓練場にいるな、と予想してディミトリとシルヴァンは訓練場へと足を進めた。
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イナアレオリ - 楓様この小説とっても読みごたえがあって私好みの作品です\(//∇//)\私のワガママなのですが，月光の姫の小説のパスワードを教えてくださいm(_ _)m月光の姫の小説も私のお気に入り小説なのでお願いします！ワガママ言って本当にすいません (2021年8月16日 23時) (
レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 冬木さん» その事に関しては一応以前伝えておいたのですが、更新と同時にページの関係で消しており、また後に時間がある時に修正する……という風に閲覧者様にはお伝えしていますので、しばらくお待ちください。 (2020年8月12日 9時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
冬木 - 国名とか主人公の苗字とかに赤髪の白雪姫の要素が入っているので、明記しておいた方がいいと思います (2020年8月12日 2時) (レス) id: 4c70962f8d (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ねこみや梓さん» すみません、王妃であってます。ご指摘ありがとうございます (2020年6月7日 13時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 主人公の母親は王女じゃなくて王妃だと思います。王女だと王様の娘という意味だったと思うので。間違ってたらすみません。 (2020年6月7日 12時) (レス) id: 376aefe0b2 (このIDを非表示/違反報告)
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