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出会い ページ42

フォドラの中でも、最も友好な関係を築いていたファーガス神聖王国に住むことになったAは、王女の名を名乗れるほど自分は聡明な人ではない、と考えた結果、この場所では王女の名を名乗るのを止めることにした。


王国に移動したにも関わらず、イザナに言われた事が気になって仕方なくAは部屋から出ることはなかった。王城の者は母の側近以外にいない。母の側近は優しく接してくれたが、それでもAは部屋から出ようとしなかった。困り果てた母は、ファーガスの王ランベールに相談しに行った。


ランベールは悲しむハルトに一つ提案をした。息子のディミトリと、Aを会わせてみないか、と。ハルトはランベールに賛成して、翌日ディミトリの元にAを連れていったのだ。フードで顔を隠し、誰とも目を合わせずただ俯いてばかりだったAは、本当に死んでいるようだった。



「ねぇ、君名前は?」


そんなとき、ディミトリがAに声をかけたのだ。思わず母の背中に隠れてしまったAの代わりにハルトは「Aって言うんだ、宜しく」と言ってAの背中をポンッと押した。前に押されてフードが取れ、ディミトリの視線とAの視線が交わる。


「宜しくねA!」

『……よろ、しく…』


彼に手を差し出され、どうしたらいいか分からずにいるA。そんな彼女の手をグイッと引っ張って外へ連れ出して遊んでくれた。最初の方は全ての事に興味が持てず死んだような目でどこかをボーッと見つめていたAだったが、ディミトリが何度も遊んでくれるおかげで少しずつだが会話が続くようになっていった。


ディミトリと遊ぶことが、毎日の日課だった。だが、それでもやっぱりイザナの言葉は脳を支配し続ける。王族という名だけを名乗る存在の自分が、本当の王族とこんなに気軽に遊んだり話したりしていいものなのか、と。


「A、今日は会わせたい子がいるんだ。」


それでもディミトリの言葉は魔法のように、Aの不安を取り除く。会わせたい人、と言われてAは一瞬躊躇いを見せたが、手を引かれて連れていかれた。ディミトリのように優しい子だろうか。そう心配しながら足を進めていくと大きな屋敷が見えてきて、ディミトリはその屋敷の中に入っていく。



「エル!!」

「また来たの?……あら、この子は……?」


屋敷の中の部屋には一人の少女が足をプラプラさせて椅子に座っていた。それが、エーデルガルトとの出会いだ。

途切れた幸せ→←王女の過去



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イナアレオリ - 楓様この小説とっても読みごたえがあって私好みの作品です\(//∇//)\私のワガママなのですが,月光の姫の小説のパスワードを教えてくださいm(_ _)m月光の姫の小説も私のお気に入り小説なのでお願いします!ワガママ言って本当にすいません (2021年8月16日 23時) (レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 冬木さん» その事に関しては一応以前伝えておいたのですが、更新と同時にページの関係で消しており、また後に時間がある時に修正する……という風に閲覧者様にはお伝えしていますので、しばらくお待ちください。 (2020年8月12日 9時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
冬木 - 国名とか主人公の苗字とかに赤髪の白雪姫の要素が入っているので、明記しておいた方がいいと思います (2020年8月12日 2時) (レス) id: 4c70962f8d (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ねこみや梓さん» すみません、王妃であってます。ご指摘ありがとうございます (2020年6月7日 13時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 主人公の母親は王女じゃなくて王妃だと思います。王女だと王様の娘という意味だったと思うので。間違ってたらすみません。 (2020年6月7日 12時) (レス) id: 376aefe0b2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年10月12日 17時

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