護衛のためなら ページ34
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事件の真相がどうあれ、それ以来ロナート卿は教団に恨みを抱いているのだろう。正確に言うと恨んでるのは教団と、教団にクリストフを突き出した＿＿＿＿＿
その時、一人の教団兵が走ってやってきて「報告！」とその場で叫んだ。何事か、と皆はその教団兵に視線を集中させる。
「敵が接近中です！避けられません！敵の兵力が予想以上に多く、霧のせいで騎士団の包囲をすり抜けてきます！」
「おっと……ベレト、任務変更だ。総員、戦闘準備にかかれッ！」
こんな悪天候の中で戦うなんて無茶だ。好条件で戦える、というのも少ないが自分たちはあくまで生徒だ。王城兵と並べられるほど剣の腕があるAは自分の身くらい守れるが、皆はそうかと聞かれれば分からない。せめたディミトリだけでも死守しなければ、と本能が体を動かし、Aはドゥドゥーと共にディミトリの隣に立った。
「A、心配してくれるのは嬉しいが自分の身くらい自分で守るし、Aは自分の身を守るのに専念した方がいい。」
『私がいなきゃ一人で突っ走るでしょ。どうせ悪天候の中で戦うのは始めてだろうから、慣れていない殿下を護衛して差し上げます。』
死なれたら困りますから、と言ってAは剣を鞘から抜いた。いつ見ても剣を持つAは戦乙女のように美しい。女性ならではの体の柔軟性を戦闘にいかし、敵を圧倒していく。
「殿下、背後です！！」
彼女に魅了されて目が覚め奪われているといつのまにか背後をとられていて、剣先が喉へと向いていた。今槍を構えても間に合わない、と直感でそう思った時、敵はズルズルと下に倒れこんでいった。
彼の腹には剣がズブリと刺さっていた。恐らくAが投げたのだろう。Aを見ると、彼女は肉弾戦を行なっていたから。流石体術使いなだけはあり、敵を蹴りだけでどんどん翻弄していく。動かない者たちが山のように積み重なるにつれてAの額の汗の量も増えていった。
『……悪いけど、これ以上かかってくるのなら手加減は出来ない。』
気絶させるだけで済ませていたが、次々と民たちは立ち上がるため、キリがない。霧の中からの襲撃でなければよかったが、どこから彼らが来るのか分からない以上油断はできない。殿下を守るという使命がある限り、Aはどんなことに関しても非情にならなければならないのだ。
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イナアレオリ - 楓様この小説とっても読みごたえがあって私好みの作品です\(//∇//)\私のワガママなのですが，月光の姫の小説のパスワードを教えてくださいm(_ _)m月光の姫の小説も私のお気に入り小説なのでお願いします！ワガママ言って本当にすいません (2021年8月16日 23時) (
レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - 冬木さん» その事に関しては一応以前伝えておいたのですが、更新と同時にページの関係で消しており、また後に時間がある時に修正する……という風に閲覧者様にはお伝えしていますので、しばらくお待ちください。 (2020年8月12日 9時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
冬木 - 国名とか主人公の苗字とかに赤髪の白雪姫の要素が入っているので、明記しておいた方がいいと思います (2020年8月12日 2時) (レス) id: 4c70962f8d (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ねこみや梓さん» すみません、王妃であってます。ご指摘ありがとうございます (2020年6月7日 13時) (レス) id: ffc3db4687 (このIDを非表示/違反報告)
ねこみや梓(プロフ) - 主人公の母親は王女じゃなくて王妃だと思います。王女だと王様の娘という意味だったと思うので。間違ってたらすみません。 (2020年6月7日 12時) (レス) id: 376aefe0b2 (このIDを非表示/違反報告)
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