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〆.
私には本来、彼の愛情を受ける資格なんてなかった。
彼のことを愛する資格もない。
ただただ、恩を返す機会を待っているだけ。
恩を返せたのなら、そのままあの日の続きをする。
つまりこの世から消えるつもり。
だから………
「望さん、冗談でもそんなこと、言わないで…?」
望さんに言われて初めて気づいたこの気持ちの正体は、
私が絶対に持ってはいけない感情だった。
「……………俺は、Aちゃんの過去とか知らんけどさ、一回リセットしたら?」
「リセット……?」
「まっさらな気持ちで、過去のことなんか考えんと、今のAちゃんの気持ちで向き合ってみぃや」
よいしょ、と望さんは立ち上がる。
「大丈夫。流星はAちゃんのことを心から愛してるし、どんなAちゃんやって受け止めてくれる」
「…………っ、やめて、ください……っ」
この家で何不自由なく暮らすための、たった一つの条件。
彼は、誰かを愛したかったのではなく、
私を愛したかったのだと。
望さんはそう言いたいのか。
それはつまり、私と流星さんは両想いであるということ。
「……そんな幸せ、あるわけない………!」
「っ、Aちゃん!!」
私は望さんを押しのけ、家を飛び出した。
もう何も考えたくなかった。
〆.
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有香(プロフ) - 更新待ってます! (2018年11月27日 5時) (レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
慧華 - すいません!「赤い部屋にはシゲオカダイキがやって来る」でしたね・・・ すいませんでした (2018年11月5日 19時) (レス) id: 00a166815d (このIDを非表示/違反報告)
慧華 - 「赤い部屋にはシゲオカダイキが来る」から来ました 狂愛だけど、そこまできつい狂愛でもなくで読みやすいし面白いです! 続き更新される間にのんちゃんの方を見てますねw 更新待ってます! (2018年11月5日 19時) (レス) id: 00a166815d (このIDを非表示/違反報告)
渡邉のぞみ(プロフ) - はゆなさん» 楽しみにしてます!!!! (2018年11月1日 21時) (レス) id: 7d73580dc1 (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - 渡邉のぞみさん» リクエストありがとうございます(笑)読んだ瞬間めっちゃイイ!!って思いました。一瞬で妄想が膨らみました(つω`*)どんな設定でどんな展開で、というのはご期待に添えない可能性もありますが、めっちゃ面白いのでそれは是非書きたいと思います! (2018年10月31日 20時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はゆな | 作成日時:2018年10月19日 10時