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〆．
雨が降ってきた。
息を切らしながら駆ける私の服は、次第に重く冷たくなっていく。
幸せになるのが怖い。
だって、今までのそれは全部嘘だった。
流星さんとの日々だって、きっといつか嘘になる。
「はぁっ、はぁっ…」
肩で息をする私のことを、誰も気にとめない。
髪から滴る雨を邪魔に思い頭を振る。
「…………………っ、え？」
ほら。
望さんの言葉を、信じなくてよかった。
期待したって、所詮そうなんだから。
「藤井さん、次はいつ会える？」
「んー、来週ですかね」
女性に、紳士的に傘を傾ける流星さん。
二つの影が近づいた。
見たくなかった。
目をそらした。
服のポケットに入れていたケータイを思い出し、取り出して彼に電話をかける。
もう一度彼の方を見ると、女性の隣でケータイを耳に当てていた。
その人と、キス、したの？
その唇で、私への言葉を紡ぐの？
やっぱり今までの愛は、嘘だった。
彼は誰かを愛したいだけだった。
その隣の人がいれば、私はもういらない？
『もしもし、』
大きな声を出せば届きそうな距離。
彼は私に気づかず、少し明るいトーンで話す。
「……………流星さん」
『どうしたん？……………A？』
「私………もう、いらない…？」
『え？』
「流星さんも、私のこと、捨てるんだよね……ごめん、今まで気づけなくて。その人と、幸せになってね」
『はっ？ちょ、A！A！！』
一方的に電話を切る。
私の行き先は、きっと地獄しかない。
流星さん、今まで本当にありがとう。
掠れた声で呟いて、赤信号の横断歩道に飛び出した。
〆．
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有香(プロフ) - 更新待ってます！ (2018年11月27日 5時) (
レス) id: 44f2d4f6ef (このIDを非表示/違反報告)
慧華 - すいません！「赤い部屋にはシゲオカダイキがやって来る」でしたね・・・ すいませんでした (2018年11月5日 19時) (レス) id: 00a166815d (このIDを非表示/違反報告)
慧華 - 「赤い部屋にはシゲオカダイキが来る」から来ました 狂愛だけど、そこまできつい狂愛でもなくで読みやすいし面白いです! 続き更新される間にのんちゃんの方を見てますねw 更新待ってます! (2018年11月5日 19時) (レス) id: 00a166815d (このIDを非表示/違反報告)
渡邉のぞみ(プロフ) - はゆなさん» 楽しみにしてます！！！！ (2018年11月1日 21時) (レス) id: 7d73580dc1 (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - 渡邉のぞみさん» リクエストありがとうございます(笑)読んだ瞬間めっちゃイイ！！って思いました。一瞬で妄想が膨らみました(つω`*)どんな設定でどんな展開で、というのはご期待に添えない可能性もありますが、めっちゃ面白いのでそれは是非書きたいと思います！ (2018年10月31日 20時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2018年10月19日 10時
