【BLEACH】空座決戦篇 II (ページ3)

今日:7 hit、昨日:3 hit、合計:176,448 hit

186.飛べない蟻ページ3

.

「ハッ!
さァ今度はどこへ逃げた_____」

建物に激突し、大量の砂埃が舞う。視界が覆われる中、吉良を翼の近くで捉えた。

力は無く、項垂れているように見える

「何だァ!?避けきれずに足でも潰されちまったか?
大したスピード出したつもりは無かったんだがなァ!!」

「助かったよ…」

直後、耳に飛び込んできた声。
それは、自分に感謝を述べていた。ましてや、その声音に苦しさなどの感情は読み取れない

驚愕に我が耳を疑いながら、敵の話す言葉に耳を傾ける

「厄介なのは君の遠距離攻撃だった…僕はずっと君に“どうやって直接攻撃させるか”を考えていたんだ」

ふと見れば、己の翼に斬魄刀が刺さっている。
とは言っても、それは浅く、引っかかっていると言っても過言ではなかった

「僕の刀は、体から離れたものを斬っても意味が無いからね…」

霊圧が増えたワケじゃない。
致命傷を与えたワケでもない

それなのに何故、そんな余裕そうに話している?

「意味がわからねえな!そんな妙な形の刃で、一体何を斬るってんだ!?」

飛び立とうと、翼を振るう。
が、それは阻まれた。

途轍もなく重くなった、己の翼によって。

「なん……だ…こりゃあ…!?」

.