【BLEACH】空座決戦篇 II (ページ14)

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197.冷酷な物質ページ14

「唸れ、『灰猫』」

「!」

乱菊が言霊を放った瞬間、刀身が一瞬で灰と化し、あたりに霧散した。そして、それは瞬き一つする間も無くアパッチ達の周りを覆う。

軽快な青空が、鈍色の世界へと姿を変えた

「何だこりゃあ!?ナメやがって!こんな砂みたいなモンでどうするってンだよ!!」

その時、アパッチの右足首に衝撃が走る。体が前のめりになり、そのまま顔から地面へと突っ込んだ

「うッ!!何しやがンだッ!!」

「得体の知れないモノに迂闊に触れない!全く、目に余る短慮ですわ」

「何ィ!?」

スンスンに注意され、反発する彼女の左腕に僅かな灰が触れる。

乱菊がそれと同時に、刀身の無い刀を斜めに振り下ろした。空気を裂く様な動作の瞬間、彼女の左腕が深く斬り刻まれる

赤い血が吹き出し、腕に激痛が走った。

「ぐぅ…ッ!?」

「アパッチ!!」

「それが『灰猫』の能力よ。刀身を灰と化し、その灰の降りかかった場所を柄の一振りで斬り刻む。あんた達の周りにあるその灰の全てが、あたしの剣だと思ってくれていいわ」

「逃げ場は無い」

乱菊が指を鳴らせば、頭上にあった空まで灰色に変わる。乱菊が手を動かせば、灰が高速旋回の竜巻になった

その微塵の隙間も無い、蟻一匹通させない無敵の壁がアパッチ達に迫り来る。

「気をつけて。高速旋回するその灰に触れた奴から刻んでいくわよ」

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「「甘めーんだよ」」
「少し甘いのではなくて?」