屋上 ページ9
どうにか全てを運び終えた瞬間、上空にあった立方体が一際強く輝いた。
轟音。
ビルの屋上、俺らの居た401号室が剥ぎ取られ、宙に浮かんでゆく。
闇に羽ばたく者たちを讃える医師たちの声が遠ざかって行き、やがて星空の中に消えてしまった。
さっきまで患者たちが詰め込まれていた喫茶室もほとんどが宙へ消えていった。
「終わっ、た?」
「・・・・・・いや」
コーラが呟く。
なんだ?
「コーラ星人? どうした?」
「終わっちゃいない」
「??」
「脳みそわざわざ触らせた落とし前どうつけんだデカブツ!!!!!!!!!!!!」
「へえ? やります?」
救った患者の前で殴り合うの・・・・・・??
「催涙スプレー!!!!!」
「回避回避回避回避回避」
やるか。
190の後ろから忍び寄り、パイプで恨みを込めてぶん殴った。
「オラ縮めぇええええ!!!!!」
「ひでぶっ」
そしてアラサー。重くて固そうな消化器を全力で振り上げている。
「叩きつけるっ!!」
「あべしっ」
コーラにある物を渡す。
「これで決めろ」
「これは・・・・・・! コーラの空き容器・・・・・・!」
「そんなことあるぅ!???」
素晴らしいフォーム。
空き容器は綺麗な弧を描き。
「そんなことあるぅ・・・・・・?」
スカった。
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作者名:上下水道 | 作成日時:2023年9月23日 0時