検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:265 hit

4話 ページ5

練習後、一通り部員全員から挨拶をされる。
「A!研磨!着替え終わったら、校門前な!」
「え?彼氏?」
「違うよ。あれは素……。ほら、着替えに行くよ。リエーフ」
「素……?」
恋愛観と言ってもいいのか分からないものを見せられ、高校生ってこんな感じなのでは?とよく分からないがそういう研磨。
早くゲームがしたい。
クロはAのこと本当にどう思ってるの?
Aは可愛いと言う割になんか、踏み込んでこないというか…。
ギャルゲーとかすれば分かるかな……。
いや、俺がわかったところで意味ないんだよな。
もうわかってる事だし。

着替え終え、校門前で待つA。
「寒くねぇか?お嬢さん?」
「大丈夫…」
「研磨はもう少し待ってくれ、リエーフに絡まれて着替え遅れてんだ」
「大丈夫だよ」
「そうか?それより、ありがとな?部活入ってくれて」
「いいんだよ……。でも、私でよかった?私、多分、バレーのルールもあまりよくわかってないよ?」
「構わねぇよ。俺がまた教えてやるから」
「ほんと…?」
「ほんとですよ?俺を信じて」
黒尾との時間が増えると静かに喜びを感じながら嬉しそうにするA。
「うっわ………」
「遅かったじゃねぇか研磨」
「うん……ごめん…帰ろうよ」
「そうだな」
3人で家の方向へ歩いていく。
先程までのやり取りがなんとなく聞こえてきた。
クロは何と考えずにきっと発言して、Aはそれを何も考えてないとは思わず嬉しそうにしてる。 可哀想すぎてどうしよう……。
ひとりで頭を悩ませる研磨は、考えるのを放棄しようかと考えていた。

 ヒューっと冷たい風が吹く。
「寒っ……もうやなんだけど…放課後寒すぎ!」
「確かに寒いね…」
「A。寒いのか?ジャージ貸すか?あ、でもさっきまで使ってたから汗臭くねぇかな」
「えっ?」
何このイベント……。Aびっくりしてんじゃん。
「家帰るまでのあいだだけ着ときなさい。女の子が風邪ひいたら大変でしょうが」
これ、またAがクロを好きになる……。クロはただ風が冷たいからそうしただけなのに。
Aが報われるイベント無いかなほんと。

5話→←3話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
6人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:神威の子 | 作成日時:2024年3月17日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。