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「おし、おっけー」
放課後の空き教室に人影が二つ。
丁度真ん中の席の前後で、楓舞は手にしていたメイク道具をパタン、と閉じた。
……何故か髪型も変えられてハーフアップにされたし、いつもよりも手を加える回数は格段に少なかったのは不可解だけど。
手馴れた動作でポーチのチャックを閉め、鞄に仕舞ってしまった彼は本当に私に何も教える気はないらしい。
「……来たな」
「え、そこ汚れてんの？」
「ちげーわ。観客」
…？
何かを謀っていることだけは分かるが、「観客」というワードに首を傾げる。
睨めつけるような、悪戯っ子のような、そんな挑発的な楓舞の視線を辿るまでは。
「来たでー？」
そうしてピタリと目があったのは、西日に照らされた燃えるような真紅の瞳。
それは最近何かと絡んでくる中の一人で間違いはなかった。
「は、」
「へーえ、タイミング良く来られましたねぇ…？」
呆気に取られた。しかしそれは向こうも同じだったようで、ただただお互いに呆気に取られ、呆然とした目と目がパチリと合う。
その中楓舞だけがけらけらと軽快に笑っていた。
「で？どーよ、イイ感じだろ？ちょこっとしか手ぇ加えてねーのに、ほら」
「……」
楓舞の声に坂田さんはぴくりと体を動かして反応を示した。……訳が分からない。だって、彼は口元を大きな手で隠してしゃがみ込んでしまったから。
「え、…？」
「じゃ、」
困惑したままの私を他所に、楓舞はひらひらと手を振って教室を去っていってしまった。自由か。
……まぁいい。ああ見えても真面目で、人思いの弟なのだから単なる悪だくみって訳でもないだろう。今は取り敢えず、目の前の彼だ。
「だ、大丈夫？」
耳まで真っ赤に染めて、ちらちらと横目で私を見ては決心したのかぎゅっと目を閉じた。
「A、あ、あの、…めっちゃ、か、かわい…」
「え？何て？」
しかし残念ながら語尾がだんだん萎んで、ぼそぼそと囁く彼の言葉は私の耳には届かず。あの、坂田さーん？
「え、や、だから！か、わぃ……って、」
「…川井？？ああ、隣のクラスの川井さん？」
「っ…んもぉおお！！ちゃんと聞き取れやAのばかぁ！かわいい！かーわーいーいー！！」
いきなり叫んだかと思うと、彼は全力で教室から走り去っていった。え、えええ……？(困惑)
＊
「え、何このオチ？？」
「俺やばぁ……カオスやんこれ」
作者「…こういうことしてるから消し癖がつくのか成程」(消える前兆)
- - .『ボクのいるユメ』→←if『とあるアイドルの思惑』
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ゆみか(プロフ) - 初コメ失礼します！ifの性別転換？のやつって消したんですか…？ (2019年9月23日 8時) (
レス) id: bac69d1b88 (このIDを非表示/違反報告)
塊(プロフ) - いえいえ！こちこそ！ありがとうございます！！！！ (2019年9月21日 6時) (レス) id: e61a9fc895 (このIDを非表示/違反報告)
塊(プロフ) - ええ！？いえいえ！謝らないでください！結構あの、お話が好きだったため衝動的にコメントしてしまっただけなので！気にしないでください！すみませんでした！強いて言うならまふまふさんとの絡み見たいです！欲張りですみません！ (2019年9月17日 19時) (レス) id: e61a9fc895 (このIDを非表示/違反報告)
塊(プロフ) - えぇぇぇええ！削除しないでくださぃぃいいいい！！ (2019年9月11日 13時) (レス) id: e61a9fc895 (このIDを非表示/違反報告)
yukakonaito39(プロフ) - リセちゃん好きすぎてつらいぃ← リセちゃんになりたい人生だったああああああ!! (2019年8月23日 22時) (レス) id: 78fb0dccf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：颯夢 | 作成日時：2019年7月25日 15時
