動画師やってたらウタウタイになってました【歌/い/手】【実.況.者】

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side……まふまふ



え？


え？？


えええ？？？



目の前の光景に動揺し過ぎたあまり、RINEで会話していた相手に震える指で電話を掛ける。



「聞いてよ坂田んんんんん」


『え？わっ！ど、どうしたんまふくん？』



急な電話に驚いたのか、坂田らしいあほっぽい反応だけど……そんな場合じゃない。それに坂田はあほだ。問題ない。


今僕は作業やゲームなどの大事な用事でそらるさん宅にお邪魔している。しかしそらるさんが途中で寝落ちしてしまい、起こすにも起こせずゲームやスマホで時間を潰していた訳だが……

そらるさんの声が聞こえて、やっと起きたかと部屋に向かった時に事は起きたのだ。




「そ、そ、そら、そらるさんが」


『ちょ、動揺し過ぎや……そらるさんが？どしたん？』


「スマホ見て笑っててぇぇ……いや、ニヤけててぇぇぇ！」


『何それ怖！そらるさんが！？』




ぶっちゃけ、そらるさんは表情に乏しい方だ。
眠そうで気だるげで、……笑う時は笑うが、一般人程表情豊かでもない。

そんなそらるさんが、スマホ見てあんなに嬉しそうにしているなんて……




「「楽しみが増えたな」とか言ってたんだよ？あのそらるさんが！あのいつも眠そうなそらるさんが！！」


『まぁまぁ……そりゃあ珍しいとは思うけど……』




少し開いてたドアから、そらるさんの様子を伺う。そらるさんはイヤホンをしているから、きっと動画でも見ているんだろう。

それにも嬉しそうに口角を上げてから、指を動かし始めた。


悩むような素振りを見せたり、タップ寸前で止まったりして……どうしたんだろ？



「…？」


『まふくん？』


「あ、ごめんごめん
……何か、どストライクなものでも見つけた…のかな？」


『うーん……ま、取り敢えずはええんちゃう？そらるさんが好きになる分には……

あ、この後うらさんと録音するから……きってええ？』


「あ、そうなの？じゃあ切るね……ごめん急に」


『ええって、そんなん
……それよりまふくん、新曲の動画作ってくれる決まったん？』


「あー……今回はどうも茶々ごまさんには頼めなさそうなんだよね……他をあたってみるよ」




じゃーねーと電話を切り、溜息を一つ零した。最近の悩みだ。もう一度溜息をついてから僕はツウィッターを開いた。

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