動画師やってたらウタウタイになってました【歌/い/手】【実.況.者】

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side…キヨ


このイケメンとの出会いは、コイツの弟からだった。
Aの双子の弟は見た目が可愛い………つまりコイツと真逆な見た目の持ち主。


そんな楓舞との出会いは、コイツが北海道に撮影で来ていた時、最終日に貰っていた観光用の休日のときのこと。

当時の楓舞はアイドルの時と雰囲気が全然違うからなのか、変装すればルックスに騒がれることはあれど、アイドルだとは気付かれなかった。結果としてなんかヤバイ男に絡まれてたのを、たまたま俺が助けた形になったのだ。


まぁその時も、俺は女だと思ってたんだけど……


そっから男だと知って、会話していくうちに仲良くなって、一緒に来てた姉を紹介されて……それが、Aだった。


初めて見た時、やっぱり俺はイケメンの男だと思った。

楓舞が「ねーちゃん！」とAを指した時に思わず、「心が？」と聞いたのを覚えてる。……おかげで蹴られた。


そして、






.






「キ、キヨ………なんか、さ」


「ん？あぁ、どした？」



………懐かしいものを思い出していたような気がする。困惑したようなAの言葉に、気を戻された。



「その、……さっきの歌い手の話に、まふまふさんっていたよね？」


「あぁ、いたけど……は、まさか」


「フォローされてる…オマケにDMきてる……」



内容を聞かずとも分かる、そのDM。どうせ依頼かなんかだろう。それより、………あいつらがフォローなんかしたら。

俺の口からは何故か、深い溜息が出てきた。

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