月下の魔法騎士は転生者 【ブラック・クローバー】 3

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それからバネッサの手紙を読み続ける。するとそこには、とんでもないことが書かれていた。



　私は、自分の故郷、“魔女の森”に行って女王からアスタの腕を直す魔法を聞き出す。



　アスタの腕を直す代わりに自分は魔女の森で一生奴、隷として過ごすと書かれていた。


「バネッサ・・・・」


　続きにはアスタの反魔法で逃げ出す。けど、帰れなかったらあなたが迎えに来てねと最後に書かれていた。


「どうする・・・・」

　
　バネッサの故郷である魔女の森はクローバー王国、東の恵外界とダイヤモンド王国の国境付近にある自治地域で人口のすべては女性、呪術や使い魔など特殊な魔法に長けた、いわゆる『魔女』。バネッサはその魔女の森出身である。魔女は魔女の森でしか生きてはいけないという掟がある。バネッサは魔女の森から見れば逃亡者、戻るのはそれ相応の覚悟がいるはずだ。しかも魔女の森の女王の奴、隷として生きるだなんて・・・・。
　今すぐにバネッサを助けに行く？いや、これは黒の暴牛の問題、碧の野薔薇団の私が突っ込むことじゃない。それに私はここの副団長だ。私用で勝手に動けない。でも友達のバネッサが・・・・。
　すると、またもノックの音が響く。「どうぞ」と言えば「失礼します」と言って入って来たのはエマだ。


「Aさん。そろそろ会議のお時間ですよ」
「え、えぇ、今行く」
「はい。・・・・どうかされました？」
「いや・・・・、なんでもないわ。行こう」


　バネッサの手紙を机の引き出しにしまい私は会議に向かった。

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