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〈あっ!〉
なんて声を上げて
俺のヒョンの腕を咄嗟に掴む女
それが見えた瞬間
色々と俺も限界で
ゆっくりと彼女に振り返った
そして、ヒョンと彼女の腕に手を伸ばす
〈えっ?〉
なんて口から声が漏れる女は
俺をきょとんとした顔で見る
自分に向けられた彼女の視線を強力な眼力で射抜きながら
彼女の手をヒョンからゆっくりと引き剥がした
一歩退がる彼女にヒョンを庇う様に一歩近づいて
見下ろす様に
覗き込む様に
若干前のめりになりながら
ニコッと笑って呟いた
「これは明らかに仕事の範疇を超えていますよね?
しかも場所も弁えずにこんな場所でこんな事までして
もし何らかのトラブルになった場合、双方に与える多大な被害や影響など考えましたか?
貴女に責任が取れるとは到底思えませんが?」
ざぁっと顔色を変え震え出す女
多分、ヒョンに見て欲しいって一心で
1人で勝手に暴走して突っ走ったんだろうけど
周りへの影響や責任
起こり得る避けるべきトラブルの事とか
俺に改めて突きつけられて自覚した
そんな感じだ
もしかしたら衣装制作のオファーでさえも
ヒョンに近づく為の口実にしてたんじゃないのかって
それさえ疑ってしまう
もしそうだとしたら
あまりにもお粗末だし
心血注いで頑張っているMoonlight始め
沢山のファッションブランドに対して失礼すぎるだろう
「公表はしていませんが、Moonlightは僕達BTS専属で衣装を制作していただいています
この件は後日、改めて抗議させていただきます」
今はまだ専属契約してないけど
これを機に〈他アイドル等への衣装提供はしない〉って専属契約してしまおう
お互い多分
その方が楽だろうし
ヒョンもそのつもりだと思うから
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作者名:BINA | 作成日時:2024年3月11日 22時