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｢ふがっ、はっ、んん｣
MG｢おい……機内だぞ、静かに｣
｢は？｣
MG｢だから機内だって｣
｢きない？｣
MG｢昨日言っただろ
今日から二ヶ月、エリトリアで撮影だって｣
｢は？！｣
MG｢しーーーーー、今夜だぞ｣
ちょっ
ちょっと待って
ん？
まず機内？
お、確かに
雲の上だ
じゃなくて
エリトリアって何？
あー、なんか聞いたかも
国の名前
撮影って
今日からなの？
知らないって
聞いてないって
MG｢お前疲労困憊だったもんなぁ
ちゃんといい聞かせときゃ良かったよ｣
｢ホントだよ
起きたら機内って初めてだよ｣
MG｢だろーな
大変だった｣
｢それはすみません｣
驚きと戸惑いで
俺はユンギヒョンの事は
忘れてしまっていた
それに
｢え？！エリトリアってWiFiとかないわけ？！｣
MG｢あー、聞いた話だとな
だから大切な連絡はしとけって言った、、けど
まあお前倒れたし｣
｢ねぇまじで｣
MG｢悪かったって｣
いや、かなり重大だ
ユンギヒョンと連絡が取れないのは
流石に、いや、かなりまずい状況だ
｢マネヒョンにも、落ち度はあるよね｣
MG｢悪かった…｣
肩に置かれた手に
心が沈む
ユンギヒョンがどんだけ心配すると思ってんだよ
せめて俺を叩き起して……
って過去のこと話しても仕方ないし
マネヒョンは十二分にやってくれてる
｢ごめんヒョン
八つ当たりした｣
MG｢いや、俺も悪かったし｣
どうするか
ここから二ヶ月カトクも電話も出来ないとなると
本気でユンギヒョンがやばい
どうにかして
手紙くらいなら送れるか
いや、いつになるか分からないし
〈Bitterさんですか！！〉
MG｢あ、こちらの監督さんだ｣
｢あ、どうも｣
一番深刻な問題なのに
俺はそれから
毎日撮影をして
疲れて倒れて寝て起きて
連絡の改善策を
考えることも出来ないくらい
毎日追われることになってしまい
ユンギヒョンが危ないことになっていても
俺は当分気づくことは出来なかった
まさか本当に
ここがインターネット復旧率が
1.31%なんて
2%にも満たないなんて
知らなかったから
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作者名：BINA
| 作成日時：2024年2月5日 21時
