無償の優しさと愛を【JM】 (ページ39)

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A｢お腹空いた？｣

｢……ううん｣

A｢喉は？｣

｢乾いてる｣

A｢じゃあちょっとまってて｣

｢僕も連れてって｣

A｢いいよ｣

足腰の立たない僕を抱えた彼は

片腕で僕を抱いて

冷蔵庫から水を取る

力持ちだな……この人

ベッドに戻ると

僕を座らせて

毛布で包んでくれた

キャップも外してくれて

手渡ししてくれる

その水を飲んで、ふぅと息を吐く

A｢ねぇ、俺ん家来ない？｣

｢ぇ｣

A｢多少材料はあるからご飯も作れるし
徒歩で十分くらいだからさ｣

近いんだな……

僕の家とも近い

A｢ここにずっと居ても
ベッドしかないでしょ？｣

他の奴らだったら

僕の事抱かない？とか

圧をかけたいところだけど

どうせ君は僕の事抱かないし

僕もここにいるのは嫌だから

その選択しかないだろう

｢…歩けないよ｣

A｢おぶってくよ｣

笑って僕の頭を撫でた彼は

僕の服を持ってきてくれて

二人で着替えて外に出た

｢まだ濡れてる……｣

A｢流石に脱水無しで乾かしても
最後まで乾かなかったね笑｣

背中から腕を首に回して

彼に密着すると

昨日僕と一緒に

服のままお風呂に入った彼の服は

まだうっすら湿っていた

｢寒くないの｣

A｢うん
背中にジミンくんいるからあったかいよ｣

｢……｣

優しい言葉をかけられるのも

プラスの言葉をかけられるのも

初めてだから

どう反応すればいいか分からない

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