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JM｢ヒョン
その相手は、Aさん？｣
ここまで言ってしまったら
誤魔化すのも失礼だと思って
ゆっくりと頷くと
ジミナは更に優しく微笑む
JM｢そっかぁ
僕は物凄く、お似合いだと思うけどなぁ｣
｢でも……その｣
JM｢ふふ、好きな人と結ばれるって
幸せな事じゃないですか
第二性とか関係なく｣
｢結ばれる保証は無いけどな｣
JM｢いやぁ、僕は確証してますよ？｣
｢なんでだよ｣
JM｢ふひひ｣
嬉しそうに笑うジミナは
お酒を流し込んでまたお酒を次ぐ
JM｢ヒョンはAさんの事が好きなんですね｣
｢……まぁ、多分｣
JM｢多分？｣
｢だって今まで、本能でαを求めちまってるからだと思ってたし
今好きか聞かれても｣
JM｢キスしたいって思います？｣
｢は？急だろ
今はまだそういうの分からねぇよ｣
JM｢じゃあハグは？｣
｢別に｣
JM｢一緒にいると安心しますか？｣
｢まぁ…｣
JM｢一緒にいたいなって思います？｣
｢少し……｣
JM｢ふふ
それは好きってことですよ｣
｢そうか？｣
JM｢僕がそうだからそうです〜｣
｢お前と一緒にされてもな｣
JM｢もぉ〜そんなこと言わないでくださいよ｣
｢はっ｣
JM｢いひひ｣
笑いあって、くだらない話して
いつの間にか寝てしまっていたジミナにブランケットをかける
｢好き、か｣
俺には資格がないとか
そんなのこの世界には無いとか
色々考えてたけど
ただ好きってだけで良い
って、思ったら
心がフワッと軽くなった
Aさんにも辛い過去があるし
生半可な気持ちで
この気持ちを伝えることも
行動することも出来ないけど
でも、想い人がいるって
なんかいいな、と
初めてちゃんと
心が生まれたような
本心を知らぬ間に壊し続けていた俺は
ふとそう思った
.
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作者名：BINA
| 作成日時：2023年9月20日 0時
