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A side
唐突だった
人気の無い道をただ歩いてた
いつもより人が少ないな
そう思いながら
歩いていると
嫌な音がしたのと
あの匂いがした
Ω特有のフェロモン
何度か嗅いだことがあるが
今までで一番濃いと思った
そして聞こえてきた声に
あぁ、これは
無理矢理、つまり犯罪だ
そう思ってすぐ警察に連絡を入れて
苦しそうに涙を流す男性を抱き上げ
彼の放つフェロモンに
流されないように必死に歩いた
もう少しでホテルにつく
そんな時、彼にワイシャツを掴まれた
その方を向くと
泣いた蕩けた顔で
たすけて、なんて
今までΩを助けたことは何回もあるけど
そのΩのフェロモンにも
何回もあたったこともある
抱いたことももちろんある
男は無いけど
けど、今までのそれとは
段違いなこの感じ
なんなんだよ
この感覚は…
フェロモンが濃すぎるのか？
YG「助けっ、んっ」
もうここは人影のない、路地裏
近くにはホテル
でもこの時間、人はもういないだろう
ここでするのか？
いや、俺はΩを誰であろうと大切にするって決めたんだ
誰であろうと
後悔はして欲しくない
今だって、たすけてって言ってるけど
それはヒートによるもので
だから俺は、この人とはしちゃいけないのに
このフェロモンのせいで
自分に制御が効かねぇ…
「ちゅっ、ん、はぁっ、」
YG「んむぅっ、んんっぃぁ、っ〜」
「はっ」
ゴッッ！！！
彼の脇腹に手を這わせ
膝裏に手をかけた時
目の前にジホのあのシーンが浮かんだ
その瞬間俺は
目の前の壁に思い切り頭をぶつけた
切れて、血が流れるけど
でも、理性は戻ってきた
でもこの人をこのままにする訳には行かないし
致し方ない…な
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作者名：BINA
| 作成日時：2023年9月13日 0時
