〝運命〟ということ【YG】 (ページ6)

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ジハニヒョンみたいな被害者が

もう出ないように

これまで頑張ってきたのに

Ωでも上に行けるって

頑張ってきたのに

なんでこんな時に限って

ヒートなんか

もう、逃げられないじゃないか

なんで俺の人生って

こんな……

こんな…………

〈ぐはっ〉

〈おぐっ〉

〈がっっ〉

目から光が消えそうな

そんな瞬間

俺の上にいた3人が

吹っ飛んだ

A「……警察来るから、大人しくしてろよカス共…」

俺を優しく抱えたその人は

涙でぼやけてよく見えなかった

A「大丈夫ですか？
取り敢えず、移動しましょう
人目につくと、αが寄ってくる」

〈ぐっ、そいつが居ないと…っ
警察呼んだとて目撃者はいねぇっだろ〉

A「お前ら知らねぇのか
この辺はちゃんと、監視カメラあるんだよ
その話も警察にしといたからな
逃げてもどうせ捕まる」

〈ぐっ〉

A「行くよ」

それからどこかに運ばれている間

俺は初めての感覚に

戸惑いを隠せていなかった

ジハニヒョンの事があってから

というか、Ωと診断されてから

今まで誰にも助けを求めず

抑制剤で対処してきた

なのに、なんだよ

この感覚

ただ、一心に…

あなたが、欲しい

A「んっ？」

俺を運んでくれてる人のスーツの胸元を

ぎゅっと掴んだ

すると、足を止めて

こっちを見る誰か

「んむっ、ん…っ」

A「んっ、え？」

「たす、けてっ」

A「っ…」

「たすけてっ……欲しいっ」

A「〜っ、はぁ…」

相手がαなのは抱えてもらった時にもう分かってた

それに、俺のフェロモンに

反応していることも

抱かれたい、なんて

さっきの男共には思わなかったのに…

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