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A side
今日は、ジホの命日だった
この日は本当に
目の前が真っ暗で
朝起きても、太陽の光が分からないくらい
朝起きているのに
夜みたいな感覚で
家にいても、自暴自棄になって
またいつの間にか部屋が荒れているかもしれないから
外の空気を吸おうと
外に出たのは時計では夜の8時頃
今日一日は飯も食えず
あの日のフラッシュバックに襲われる
いつの間にかいた公園でも
ジホに謝ること以外
出来なかった
いつの間にか寝てしまっていた俺は
仄かな温もりに目が覚めた
隣からは優しくてさっぱりした香り
見える手は白くて
持っている資料は俺の見た事あるもの
あぁ、ユンギくんか
なんて思って声をかけて
目が合えば、俺は俺らしくない事をした
甘える、なんて
いつぶりにしたかな…
ユンギくんの香りは落ち着く
ユンギくんの声も落ち着く
ユンギくんの気遣いも心地良い
まだジホの事は
ユンギくん自身を傷つけてしまうかもしれないし
辛い話だから
話すべきでは無い
でも今回の借りは必ずかえそう
そう思いながら
家に帰って
殺風景な部屋を見て
｢飯でも食うか…｣
とキッチンへ移動した
ジホの命日に料理を作って
食べるなんて
初めてのことだな
.
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作者名：BINA
| 作成日時：2023年9月13日 0時
