〝運命〟ということ【YG】 (ページ34)

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それから一週間後

あの後普通に会議を終えて

どんなCMにしていくか

どんな色を使い

どんな演出にするか

色んな意見が出て

それを統括してまとめ

Aさんの会社に改めて制作を依頼する今日

Aさんの休みの日

どこで何をしているかは分からない

少し感じた

暗くて重たいAさんの違和感

それは分からぬまま

俺はただ、会議を淡々と終わらせることしか出来なくて

制作依頼を持ち帰ったAさんの広告代理店の方々が

次は撮影場所などを用意し

そこでジョングクくん達が

撮影をするのに立ち会うのが再来週になった

再来週までに

ナムジュンくんが

俺のAirPodsやCMに合った曲を

制作したいと言ってくれたから

ナムジュンくんにAさんの事を

会議があった後に

さりげなく聞いてみたが

諸事情だと

Aさんと同じことしか教えてくれなかった

どうしても気になるけど

無理に他人の内情に

土足で踏み込むのも良くない

Aさんはその区別というか

上手く踏み込まず

安心させるのがとても上手だけど

俺は人と関わるのも下手くそだから

それも下手くそで

どうすることも出来ないのだろう

モヤモヤとそんなことを考えていると

いつも乗る駅の近くのコンビニから

フラッと誰かが出てくるのが見えて

その人が誰なのか

一瞬でわかった

その人は、ふらふらと人気のない

公園の方向へ向かっていて

俺はついて行く足が止まらぬまま

小走りについて行ってしまっていた

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