〝運命〟ということ【YG】 (ページ21)

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中途半端な企画を出してくる輩は

沢山見てきたし

そこには、俺らのことは何も気にせず

ただ自分の思い通りにCMを作りたいとわがままばかりなクライアントも見てきた

その中でやはりユンギくんは

凄くいい広告にしてあげたいと思うクライアントだった

まぁ、特別な思いも

少しはあるかも

しれないけどね？

NM｢ヒョンが本気だすなんて
なんか面白そうですね｣

｢ふふ、確かに最近
ぼーっと仕事をこなしてたかも｣

それに、ジホの命日が近づくと

仕事を休まざるを得ない時だってあるし

それも、ナムジュナは知っているから

未だに心配をかけてしまっているんだけど

NM｢二人に聞いてみますね
マネージャーくんとも話してみましょ
俺は比較的今は暇なので
企画書次第では曲も作ってみたいです｣

｢ふふ、ありがとう
じゃあ決まったらまた連絡頼むね｣

NM｢はい！
じゃあまた
今度ご飯とか行きましょうね｣

｢もちろん｣

電話を切って、上をむく

少し曇り空だ

あの夜みたいな星が見えない空

でも月だけはのぞいている

不穏な空気と

その反対の空気

そんな、歪な空気が入り交じる

変な日だった

そんな日に現れた彼は

微かに現れる月光に当たって

綺麗な顔をしていた

一目惚れに近かったかもしれない

じゃないと

一年前のことを

そう、覚えていないだろう

｢ふふ｣

また会えて嬉しいなんて

ガキじゃあるまいし

なんか変な気分だ