あの頃の幸せをーREMEMBERー

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それから放課後になって

日本人の周りには沢山の人がいた


〈今まで声掛けられなくてごめんなさい〉


〈何も知らないのにいじめてごめん〉


〈Aくんってハーフなんだね！〉



なんて、態度を変えた奴らが沢山



胸糞悪ぃと思いながら

俺は音楽室に向かった



ピアノを弾いて二時間くらい経った時



音楽室のドアが開いた



｢っ｣


そこに入ってきたのはあのAとか言うやつだった



A｢あ、悪い
ピアノの音綺麗だなと思って入ったら…｣


さっきの威圧的な言葉や態度はなく

申し訳なさそうな態度にあっけらかんとしてしまう


｢べ、つに、いいけど｣


A｢もっと聞いてもいい？｣


｢う、うん｣



Aは音楽室の端に座るとそのまま目を閉じる



｢そんな遠くでいいの｣


何だこの距離感、と思って声をかけた


A｢日本人嫌だろ｣


｢は？｣


A｢ピアノ聞かせてくれるなら別にどこでも
部屋の外でも聞こえたから外でもいいけど｣


｢別に日本人だどーだとか、ガキが言ってるだけだろ
俺は別にどーも思わない｣


A｢…｣


驚いた顔で俺を見るAってやつ


A｢ふはっ、珍しいやつ
お前も同い歳のくせに笑｣


急に笑い出すから驚いた


｢お前もだろ｣


A｢日本人てそんな珍しいの？｣


｢ちげぇよ、いじめっ子相手に堂々としてる奴の事｣


A｢ん？ふ、だって俺悪くねーもん｣


そう笑うAは、相変わらずかっこいいと思った



A｢俺イ・A｣


｢ミン・ユンギ｣


A｢よろしくな｣


｢おう｣




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