一番近くて遠い場所【JM】 (ページ30)

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JM「そっちは、告白断ったの？」

薄暗い街路をいつも通り並んで帰る

「うん、そっちは？」

JM「僕も」

「そっか」

少しの沈黙がその場を支配する

それを破ったのはジミナの静かで寂しそうな声だった

JM「僕、諦めようかな」

「ん？何が？」

JM「好きな人の事」

「なんで」

JM「その子にも好きな人がいるんだ」

「そう、なんだ、でも何で諦めるの？
いつから好きだったかは知らないけどさ、付き合ってないならまだ希望はあるんじゃない？」

JM「そうかな…」

好きな人の恋何応援してんだって思うけど
ジミナに悲しい思いはしてほしくない

落ち込んでたら励ましてあげるのが親友で幼馴染の役目だから

「うん、自身持ちなよ、ジミナはかっこよくて優しいじゃん」

JM「そ、そう？」

「ダンス上手くて、世話上手で、気配り上手でさ
本当、尊敬できるところがいっぱい」

JM「今日のA、いつもより優しいね
普段ならそんなこと言わないのに」

「ジミナが落ち込んでるからね」

ジミナには誰よりも幸せになってほしいから

JM「じゃあ慰めて」

「？慰めたじゃん今」

JM「ううん、もっと」

「ジミナも今日はわがままだね」

JM「ふへ」

ほら、と言って手を広げてくる

「ここ外だしなあ」

JM「うるさい、早くしてよ」

「ちょっ」

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