すれ違う心 ページ41
『私、ちょっと疲れちゃったみたい。もう部屋に入ってもいいかな』
私の異変に気づいたのかジミンが、ゆっくり休めよ。と促すように私を部屋に帰そうとしてくれる
『じゃあ、おやすみ』
「えっ、ちょっと待ってよ」
ホントは一人になりたかった
テヒョンと話す気にもなれなくて
このままジミンと一緒に帰ってくれないかなとも思ったけど、私の願いも虚しくちょこちょこと後ろにひっついてくる
テヒョンが私を待っていることは滅多にない
それも私が住むアパートで、いつ帰って来るかも分からないなか待っていたことを考えると邪険にすることもできない
そういうところ、惚れた弱みなのか
私はやっぱりテヒョンに甘いのだ
「ねぇ、Aどうしたの？」
『なにが？』
「なんか、いつもと違う」
さすがのテヒョンも何かを察したのか、お邪魔しまーす…と遠慮がちに私のあとに続くようにして玄関に入り、順番に靴を脱ぐ
玄関の扉を開ければ、狭い廊下にユニットバスとキッチン
突き当りのドアの先にはワンルームと、ただでさえ小さな部屋なのにぴったりと引っ付くようにして進んで行く
部屋に入り、荷物を置くや否や
後ろから腕がすっと伸び、すっぽりとテヒョンに包まれた
「ねぇ、俺、待ってたんだけど」
『連絡するって言ってた』
「うん、でも待ってた」
『じゃあ、どのくらい？』
「ん？えっとね、…15分ぐらい？」
…15分
私は今日、30分待った
でもそれはまだマシな方で、約束の場所へ来ず、そのままドタキャンなんてざらにある
そんなとき彼は大概部屋で寝ていたり、約束したこと自体を忘れ、他の誰かとすでに出掛けたあとだったりする
15分なんて私のなかじゃ待ってるうちにも入らないというのに
多分、私とテヒョンでは価値観が違い過ぎるんだ
優先順位もきっと違う
テヒョンにとって、私という存在はなんなんだろう？
テヒョンのなかで私は何番目？
テヒョンに声を掛けられたあの日、私はこの人とは住む世界が違う人間だと警戒線を張っていた
私なんかが届くはずのない高嶺の花
でも近づけば近づくほど
美しいその花は時おり、野花みたいにあどけなく笑う
私はそんなギャップのあるテヒョンに魅せらてしまった
「ねぇ、A…」
おねだりするような声に背筋がゾクッとする
クルっと体の向きを変えられ
甘い甘いキスが落ちてくる
テヒョンはズルい
こんなんじゃ
私は
いつまで経っても彼には勝てない
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ままさん。(プロフ) - SK ジンニムさん» ぐふふ(o´艸`)ありがとうございます！短編集はまだ続きます。いろんなメンバーのお話を書いていきますんで、これからも御付き合い下さいませ(^^) (2018年8月11日 19時) (
レス) id: 50153dd64f (このIDを非表示/違反報告)
SK ジンニム(プロフ) - リクエストとかじゃないんですけど、やっぱりこの短編集むっちゃ好きです！！ これからも楽しみにしてます！！ (2018年8月11日 19時) (レス) id: 09a8b21a1e (このIDを非表示/違反報告)
てつこ(プロフ) - ままさん。さん» いえいえ。え！後編でも？！ありがとうございます！ (2018年7月28日 23時) (レス) id: b59dde0298 (このIDを非表示/違反報告)
ままさん。(プロフ) - てつこさん» リクエスト通りに上手くピョンテ入りにできなかったです。落ち着いたら続編で再トライします！それまで気長にお待ち下さいませ<(_ _)> (2018年7月27日 15時) (レス) id: 50153dd64f (このIDを非表示/違反報告)
てつこ(プロフ) - ままさん。さん» いや、ちょっと嬉しすぎて飛び跳ねてました。←もう愛読させていただきます！！！ (2018年7月22日 17時) (レス) id: b59dde0298 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ままさん。 | 作成日時：2018年7月7日 21時
