１８７話 ページ47
｢…私は…｣
桜｢お姉ちゃん、私達だけ幸せになればいいと思ってる？｣
｢…え？｣
桜｢お兄ちゃんも私もお姉ちゃんの言葉で前に進むことが出来た。私、お姉ちゃんと血は繋がっていないけれど本当の家族だと思ってる｣
大樹｢桜…｣
桜｢これからも一緒に過ごしていきたい、私達はお姉ちゃんがいたから今幸せを掴もうとしてる。次はお姉ちゃんが幸せになる番だよ｣
桜｢だから、絶対に戻っちゃダメ｣
｢…｣
桜が自分のことを家族だと思ってくれているなんて1ミリも思わなかった。
私の答えは…
｢…私、晋助のこと好きだよ｣
高杉｢…｣
｢私には家族なんて言える存在がいなかったから毎日が楽しかった｣
高杉｢…何が言いたい｣
｢一緒にいたいって思える存在が私にはできた。それは桜と大樹、そして坂田銀と…いっ｣ﾊﾞﾀｯ
大樹、桜｢｢A/お姉ちゃん！！｣｣
突然、自分で立てないほどの頭痛に襲われ、倒れてしまった。
大樹｢さっきよりも熱があがってるみたいだ｣
私を持ち上げようとする大樹の胸を押し返し、私は晋助に答える。
｢私は…戻らない、よ｣
高杉｢…そうか｣
晋助がそう言うと、後ろからゾロゾロと鬼兵隊が出てきた。
高杉｢なら、お前は必要ねェ。俺の為に死ねA｣
口角を上げる晋助に負けじと私も口角をあげ、
｢…上等｣
その瞬間、飛び跳ねるように次々と私達に向かって走ってくる鬼兵隊。
大樹は私を抱えると、桜と暗闇の中を走っていった。
｢ごめん、ね｣
桜｢私達の心配してる場合？｣
｢っ…｣
大樹｢パッと見、100は軽くいるな…｣
桜｢どこか隠れられる場所があればいいんだけど…｣
｢そこ…！右に曲がって！｣
私達は右に曲がると、ずくに物陰に隠れた。
バタバタと数人の足音が聞こえる。
｢バレるのも時間の問題…か｣
桜｢どうする？｣
大樹｢俺が奴らを引きつけて…｢いや｣？｣
｢私が引きつける｣
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作者名：みかん。 | 作成日時：2019年2月23日 21時
