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186話 ページ46

『………………い、……きろ…… 』





誰かの声が聞こえる。





『おい!!!!A起きろ!!』




「っ!?」





突然怒鳴り声が聞こえて私は慌てて飛び起きた。





「あ、あれ…?」





当たりを見渡すと大樹と桜がいた。





桜「こんな時に呑気に寝てないでよ…」




大樹「調子悪いのか?」




「あ…いや、私寝てたんだ…」




桜「もう…」




大樹「艦が港に着いた、出るなら今しかないよ」




「…うん」




大樹「立てる?」





大樹が私に手を差し出す。




私は大樹の手を掴み立つ、




…が





「いっ…」





突然、頭に激痛が走った。




私は倒れそうになるが、大樹に支えられる。





大樹「A!?」




桜「…!!すごい熱じゃない!」




「こ、れくらい平気っ…それに…今日しかないから…っ」




大樹、桜「「…」」




大樹「……A、桜、行こう」





大樹は私を背中におぶる。





「た、大樹…!」




大樹「落としたりしないから大丈夫」




「そ、そういう意味じゃ…」




桜「ちょっと甘えなよ、誰も迷惑なんか思ってないから」




「っ…!」




大樹「急いでここを出るぞ」





私達は音を立てずに艦の出口へ向かう。




いつもはいるはずの見張りも誰一人いなかった。




…何かおかしい。




私達はいとも簡単に外へ出ることが出来た。





「…大樹」




大樹「…」





大樹も違和感を感じたようで、直ぐに一歩を歩き出そうとした、




その時





高杉「3人揃って何処へ行く気だァ?」





気配がしなかった。




それなのに彼はさっきまで私達がいた場所に立っている。





高杉「A、これは裏切りとみなすが…構わねェよな?」




「…」




高杉「戻ってくるなら今のうちだ、おめェが戻ってくるならその2人は見なかったことにしといてやる」




「っ!?」




高杉「早く答えろ」

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作者名:みかん。 | 作成日時:2019年2月23日 21時

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