元攘夷志士の過去。 (ページ17)

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１５７話ページ17

坂田｢俺も行くから安心しろ、な？｣

そう言ってガシガシとAの頭を撫でる。

土方｢……てめぇには懐いてんのか｣

坂田｢嫉妬ですかぁ～？｣

土方｢はっ、くだらねぇ｣

そう言って土方は外に出る。

坂田｢行くか、A｣

俺がスっとAに向けて手を出す。

｢…｣

無言で俺の手を握る。

坂田｢…ちいせぇなお前の手は｣

｢…｣

こんな小さい手で今まで色んな人を護ってきたんだと思うと心が痛くなる。

俺は強く離さないように手を握った。

.

.

沖田｢旦那ァ、随分早いお帰りで｣

坂田｢お前んとこの上司がうるさくてな～｣

沖田｢これだから女ひとり幸せに出来ないんでさァ｣

土方｢うるせぇんだよてめぇら｣

沖田｢そういや聞きやしたよAさん、俺達が狙っていた獲物を1人で倒したそうじゃないですかィ。出来れば一つ手合わせをお願いしたいんですがねェ…｣

｢…｣

坂田｢"狙っていた"…？｣

沖田｢そうですぜィ？仲間の方は殺ったんですが逃げられてしまって｣

坂田｢…｣

沖田｢怪我がなさそうで安心しやした、では｣

土方｢部屋で大人しくしてろ｣

2人はどこかへ行ってしまった。

坂田｢……戻るか、｣