２３． ページ23
「へー、こんな場所あったのか」
「おはようA。今日は悟も連れて来たよ」
「…何で連れて来た？」
冥さんとの訓練で強くなったとはいえ、今も続けている日課の朝練。
いつも通り弓道場で弓を引いては呪力の矢を放っていると、入り口に覗く二つの影。
一人は心底楽しそうに笑みを浮かべ、もう一人は興味深げに弓道場内を見回していた。
そんな2人を見て俺は深く、それはもう深く溜め息を吐いた。
「何で？…そりゃあ悟が知りたがってたから？」
「何で疑問形…あー最悪、俺の平穏が…」
俺は弓を脇に抱え、両手で顔を覆い隠した。
ちなみに、ここ弓道場は唯一悟に知られていない心の楽園だった。
まぁ今しがたここの存在もバレてしまったわけだけれども。
「じゃ、まだ授業が始まるまで時間あるし、悟はゆっくり見学させてもらったら？私は先に教室に戻るよ」
「おー」
「…はっ！？ちょ、おい傑…！」
伸ばした手も空しく、傑は爽やかな笑顔で手を振って立ち去ってしまった。
(てかあいつ絶対悟に誤魔化すのが面倒で連れて来ただけだろ…！)
怒りを向けたい相手はもういないので、大きく息を吐き出して心を鎮める。
チラッと悟を見れば、さっきまでキョロキョロしていた筈の悟が、俺の方をじっと物珍しそうに見つめていた。
「…何？」
「いや。その恰好初めて見たから、なんか新鮮で」
「あぁそう…。で？居座るわけ？」
「いちゃ悪いのかよ」
「…別にそうは言ってない」
本当のことを言えば今すぐにでも出て行ってくれた方が、俺の心の平穏は保てるのだが。
それを言えば面倒なことになりかねないので、俺は諦めの溜め息を一つ吐き、立てかけてある矢に手を伸ばした。
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Blue Berry(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして、コメントありがとうございます。この小説は五条悟夢になりますが、オチるかどうかは先の展開のネタバレになってしまうので、ここでは伏せさせていただきますね。応援ありがとうございます！完結まで精一杯頑張らせていただきます！ (2021年5月7日 19時) (
レス) id: 734c250f2d (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年5月7日 12時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
Blue Berry(プロフ) - 雪マカロンさん» 前章に引き続きコメントと、お祝いのお言葉ありがとうございます！！ (2021年5月4日 20時) (レス) id: 2473f1f036 (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 遅くなりましたが、続編おめでとうございます！ (2021年5月4日 2時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Blue Berry | 作成日時：2021年4月18日 18時
