Good to You 2nd (ページ45)

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恋煩い。ページ45

Aが来てくれた夜から
Aのことが頭から離れなかった。

もう１週間の休みも終わるのに。

そもそも、考えない方が無理じゃないか？

冷蔵庫を開ければ、
Aが作ってくれた料理が俺を出迎える。

どれも本当に美味しくて、
俺のために作ってくれたって事実が嬉しくて、
勿体ないなって思いながら、食事をした。

Aの料理が俺を生かしてるって言っても過言じゃない。

この部屋にいたAが恋しくて、
あの日の残像を探すように、
誰もいない部屋を眺める。

Aが俺を抱きしめた玄関も
料理をしてたキッチンも
Aの手を握ったソファも、全部。

「恋煩いじゃん(笑)」

俺の家を訪れたヨンベが、
カウンターの椅子に腰掛けて、そう言った。

「…恋煩い？」

「うん、好きだろ？Aのこと。」

「…んー、たぶん。」

「たぶんってなんだよ(笑)」

ヨンベはそう言って笑った。

だって、好きなんて言葉で片付けられるもんじゃなかった。

Aには何度も助けられた。
身体面でも、精神面でも。

今となれば、Aのことばかり考えてる。

あの横顔も、長い睫毛が揺れる瞳も、
優しい声も、抱きしめた時の温度も。

全部、忘れらんなくて。

「心配して損した(笑)もう体調はいいんだろ？」

呆れた顔してそう言うヨンベの顔に、どこか優しさを感じた。

「うん、身体はだいぶ。」

「Aの事考えて、辛いだけでしょ？」

「……」

ヨンベの問いに答えが出ないのは、図星だからだ。