Good to You 2nd (ページ18)

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不安の影。ページ18

向かった個室に
ジヨンさんはいなかった。

「なあ、ジヨンは？」

個室に入るなり、
ヨンベさんがテソンさんとタプさんにそう尋ねる。

「また、ミンヒと出ていったよ。」

ソファに腰掛けたタプさんにそう答えた。

私と目が合うと、
お、Aだ。って、小さく手を振った。

「また飲みに行ったんですか！？」

驚いて、大きな声でそう返すスンちゃん。

「たぶんね。」

呆れた顔したタプさんは立ち上がると、
スモークがかかった個室の窓から１階を見下ろした。

「もう結構酔ってなかった？」

少し心配そうなヨンベさんに

「僕もヒョンも止めたけど、
ミンヒって子が、そそのかすんだもん。」

いつものこと、とでも言いたそうな
諦めたような顔したテソンさんがそう言った。

「…せっかくAちゃん連れて来たのに！」

「ジヨンは後でいいじゃん。先に乾杯しようよ。」

ローテーブルの上に置かれたクーラーの氷水の中から
シャンパンのボトルを持ち上げたタプさんがそう言った。

「あとで、探しに行こう？」

私だけに聞こえるようにヨンベさんが小さくそう言った。

「…はい。なんか、すみません。」

Aは謝らなくていいの。
ヨンベさんはそう言ってくれたけど、

勝手に内緒で来たんだから、
会えなくたって仕方がないのかも。

ジヨンさんには、ジヨンさんの都合があるだろうし。

ただ、会話に出てきたミンヒって人が
きっとジヨンさんの恋人なんだろうなって
なんとなく、そう思った。

「ゲストに乾杯。」

タプさんのその声に合わせて、

「乾杯！」

みんなで乾杯をした。