Good to You 2nd (ページ12)

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ステージの上。ページ12

ステージの上のジヨンさんは、
私が昔から知るG-DRAGONだった。

ジヨンさんが用意してくれた席からは、
ステージ全体がとてもよく見えた。

カメラを強く見つめる瞳
歓声に答える笑顔
一糸乱れないダンス
大好きな歌を歌う声

汗を拭う姿すら、尊くて、愛おしくて、
長年かけて育ててきた私のファン心をくすぐった。

どれも全部、ずっと見てきたG-DRAGON。

なのに

ジヨンさんと知り合って初めての公演だったからか、
ステージの上のG-DRAGONの仕草や声の節々に
私が知るジヨンさんを見つけて、目が離せなくなった。

それと同時に、
ジヨンさんを少し遠くに感じたのも事実だった。

ジヨンさんは才能溢れる、多くの人に愛される人。

ジヨンさんを知る前よりも、
強く心を揺さぶられた、濃い公演だった。

アンコールが終わり、
退場のアナウンスを聞きながら、
ジヨンさんにすぐメッセージを送った。

『公演お疲れさま。すごく楽しかったです。
ジヨンさん、とても格好良かったです。
ゆっくり休んでくださいね。ありがとうございました。』

ちょっと長いかな…

でも、本当はもっと
あの曲の表情が素敵だったとか、
MCの時のあの仕草が格好良かったとか、沢山伝えたいけど、

それは今度ゆっくり話せる時でいいや。

公演を終えたジヨンさんは疲れてるだろうし、
私は参加できないけど、明日も公演がある。

退場案内のアナウンスに促される。

公演の余韻のせいなのか
誰もいなくなったステージに
後ろ髪を引かれながら、会場を出た。

家に帰ってからも、
ジヨンさんからの返信は、一晩中なくて。

明日、アフターパーティーで少しでも話せたらいいなって。
タプさんに買ってもらったワンピースを眺めて、そう思った。